第4話 ~ 棟上げ

14、労働者募集!

さて、構造材の刻み作業がほぼ終わりに近づいた頃、建前(軸組み作業)の人手をどうするか考えた。

とにかく大勢の人手が欲しい。

そこで私は、知人友人に方っ端から手紙を書くことにした。

ワープロで印刷したその手紙にはこう記されていた・・・ タイトルはズバリ 労働者募集!!

労働者募集!!

○○建築蕪四季会社では、住宅建築工事を進めてまいりましたが、このたび、構造材の刻み加工も最終段階に入り、下記日程で建て方作業を行う運びとなりました。

ついては、建て方作業に助力下さる労働者を多数募集します。

 日程
   ○月○日 土台据付
   ○月○日 1階建て方
   ○月○日 2階、小屋組建て方

  (ここに「完成予想図」として、軸組み模型の写真を貼り付ける。)

この作業に参加されることにより

1 普通の人ではなかなか経験できない木造建築を実際に体験することで、住宅に関する理解を深めることができます。

2 適度な労働と爽やかな汗で、気分もリフレッシュ!

  ・・・という素晴らしい特典がございます。


なお、当社は超零細企業であるとともに営利を目的としておらず、労働の対価として現金をお支払いすることは出来ませんが、参加者の皆様には、赤湯温泉健康ランドの入浴回数券を差し上げます。

滅多にない機会ですから、是非ご参加くださるようお願いします。

参加可能な日にちを電話でお知らせ願います。

ではお返事お待ちしております。

・・・おおむねこんな内容だった。


今から思えば、かなりズウズウしい内容だったような気がする。(-_-;)

職場の、私の係の人間にも当然手渡したが、翌日には、文章中の「適度な労働で・・」の部分が「過度な労働で・・」に訂正されて回覧されていた。(-_-;)


果たして人は集まるか?

ほどなくして、続々と電話がかかってきた。

おぉー、○○さん参加! ○○君もか! おっ、○○さんも連れてくるという。
嬉しいことだ!


有頂天になっていたところへ、一人の友人から忠告の電話が入った。

「手紙見たけど・・・今度ばかりは、まずいんじゃないか?

楽しそうなことだけど、皆も楽しそうだと思って来るのだろうけど、やったこともないし危ないことを皆にさせて大丈夫なのか?
誰か怪我でもしたらどうするつもり?」



あらためて言われるとグサリときた。

特に「怪我」の部分は気になった。


確かに、素人集団だけで建て方作業をやろうというのは無謀だ。危ない。クレーンのような機械もないし・・・

だから私は、知り合いのそのまた知り合いになるが、経験ある大工さんにも作業を頼んでいたのだ。

彼ら中心にやってもらい、今回手紙で募集した友人・知人には、高いところに登るのではなく、地面で材料を運んだり、野次馬をやってもらったり、とにかく楽しくお祭りのように大勢でやりたかった。


そのことを友人に話すと、それならまあいいか・・・という感じで納得してくれたものの、やはり「怪我」の部分だけは気になった。

人を呼んでおいて怪我させてしまったら大変だ。

しかし・・・どんなことをしていても、怪我などの危険はある。

今回に限ったことではない。

問題は心構えだろう。


とにかく、真剣に気をつけてやろう。無理なことはしないようにしよう。

当日は、自分は監督に徹して、人の動きを見ておこう。

・・・そういう気持ちだった。


建て方の日が近づくにつれて、だんだん緊張感が高まってきた。

おおざっぱで楽天的な私でも、そわそわした気分になっているのが分かるのだった。

さて、いよいよあと3日という日、刻みを終えた材料をチェックしていたところ、発見してしまった! 間違いを。

一本の材料の下端につけたホゾの向きが90度違っているではないか! しかも、一番高価な通し柱だー!



急いで材料を追加注文し、すぐに届けてもらった。

もう時間がないから、勤めから帰ってきて夜遅くまで作業した。

しかも、通し柱の刻み間違いだけでなく、現場に材料を運ぶ前にやっておかなければならない重要なことをひとつ忘れていた。

それはつまり、「ボルトの穴あけ」

構造材どおしを引き寄せてしっかりと接合させるために、木材のホゾだけでなく羽子板ボルトなどを併用するのは今や常識だが、そのボルトを通すための穴を事前に開けておかなければならない。

けれども、これが結構面倒だった。


たかが穴!

ドリルでさっと開ければ終わりじゃん!・・・とお思いでしょうが、

確かに穴あけ自体は簡単だけど、穴を開ける位置をきちんと出すのに手間取った。


刻み作業をしたときに、ボルトの穴あけもいっしょにやっておけば良かったのに、考えていなかった。(>_<)

だから、せっかく積んであった加工済みの大量の材木の山を崩し、一本ずつ取り出してきては、深夜の穴あけ作業・・・(泣)


田舎とはいえ、周囲に家が無いわけではない。

深夜1時2時に電動工具のけたたましい(深夜だとすごく音が大きく感じるのですよ)音を出して周りに迷惑をかけることを気に病みながら、それでも時間がないから「皆さん、ゴメンね」という気持ちで黙々と作業する。

しかも家の中の「作業場」はもう手一杯で、外の庭で作業しているから余計に音が響く。


現場に材料運搬する前日の早朝、出勤前、私は庭でせっせと通し柱に刻みを入れていた。

ふと振り帰ると、後ろに近所のおじいさんが立って見ている。


「うじでもたでっとごが?」(家でも建てるのか?)

私が大工ではなく普通のサラリーマンで、自分で家を建てたくてこうして刻みをしているのだということを説明すると、

「おお、そうが。いってで何者が住んでんのがど思ってだ。」
(いったい、何者が住んでいるのかと思っていた。)

「よぐやるもんだ。てっつぎいいもな。」(良くやるものだ。手つきがいいな。)



夜中に騒音を出して怒られるかと思ったら、褒められたうえに頑張れよと激励された。(^_^;



11月の土曜日の早朝、頼んでおいたトラックが到着

これまでに刻んだ、わが家の骨組みを形成する(はずの)材料を積みこんだ。

その数200本弱! 我ながらよくぞこれを全部加工したものだ・・・と、少々感傷に浸る。

さて、いざ現場に出発!


15、土台据え付け

軸組みの材料を現場に運んだ日は雨だった。

トラックから材木を降ろし、急いでシートをかける。


土台の部材を基礎の天端に並べてみる

でも、土台の穴開けだけは今日中にやっておかないといけない。
明日日曜日には、たくさん助っ人たちがやってきて建て方をすることになっていたからだ。


雨で地面がグチャグチャになっている中でも、今日も有り難い助っ人たちが4人、合羽を着て手伝いに来てくれた。

土台の穴あけが終わり、さらに台座の穴掘り、そして防腐剤の塗布・・・

さすがに防腐剤の塗布は、雨降りの日にやっても意味がないことが分かり、明日の朝早くやろうということで今日の作業を終わりにした。

ここで少し補足説明をば・・

● よく「家の土台が・・・」という話をする人に「土台」の意味を聞いてみると、実は「基礎」のことだったりすることがあります。
  コンクリートでできた部分は「基礎」といい、「土台」とは基礎の上に乗る、横にかけわたした材木のことですのでお間違えなく。

● 「土台の穴あけ」と言ったのは、土台に、アンカーボルトが通るための穴を開けるものです。

  アンカーボルトの立っている位置を、現場で測って土台に位置を印し、そこにドリルで穴を開けるのです。

  現場でやらなくとも、あらかじめ測っておけば刻みのときに穴開けくらいできるだろう・・・と思われるかもしれませんが、それが出来たら凄い!

  でも、多分間違えると思います。
  
  こういうことは、現場で「現物合わせ」でやるのが一番確実。

● 土台の穴あけは、土台を所定の位置に置いてみて、アンカーボルトの立っている位置を印してからやるのですが、土台を逆さまに置いて、土台の下端に  印をつけるのです。そしてそこからなるべく垂直に穴を開ける・・・

  なぜ上から開けないかというと、アンカーボルトは下から出ているので、土台の下から穴あけする方が正確なのです。

● しかも、アンカーボルトは必ずしも基礎のきっちり中心に垂直に立っているとは限らないですからね。

  ・・・あっ、これは基礎を施工した人のウデにかかっていますから、私の場合は素人なので当然ウデは??

  でも、鉄のアンカーボルトといえども叩けば曲がるのです。斜めに立っているボルトがあったら、そうやって調整しながら穴に入れてゆきます。

● 12センチの角材に、ドリルを使って垂直に穴を開けるというのは、簡単なようで難しいです。

  電動工具を使った作業の中では、これが一番難しかったです。

  人はそれぞれ癖があるし、私のように根性も曲がっていると(^^ゞ  なかなか垂直に入ってくれないのです。

  これはもう、慣れるしかないですね。慣れです、慣れ。

  何度もやったせいか、私でも、今では大分上手になりました。

● 「土台の台座の穴掘り」というのは、土台を据え付けたときにアンカーボルトが土台の上端より上に出ない場合に、座金とナットを締め付けられる分だけ深く、土台に円形の穴を掘っておくことです。

● 土台を据え付けたときにアンカーボルトが土台の上端より上に出た方がいいのか、出ない方がいのか・・・一長一短です。

  出ていれば、台座の穴掘りは不要だし、その後雨にあたっても、台座の中に雨水が溜まることもありません。

  出ていなければ、通し柱の建て方作業などのとき、土台の上に材料を横に置くことができるので便利です。

  掘った穴の深さ分だけ、アンカーボルトは基礎コンクリートの中に埋め込まれていて、強いわけですし。

● それから、防腐剤の塗布は、材木が乾燥しているときでないと浸み込んでくれないため、雨の日に外でやることはできません。

● 建て方作業の中でも土台の据付は、正確な位置出しと穴あけや防腐剤塗布など、結構手間がかかり面倒です。

  でもそのせいか逆に、土台がちゃんと据付できれば、なんとなく建て方は半分はうまくいったような気になりました。

  何事も基礎・土台が肝心ということをシミジミ感じます。

16、棟上げ

長かった基礎工事や構造材の刻みという地味な作業も終わり、いよいよ軸組みを組む日を迎えました・・

軸組みをやる大事な日、まだ暗いうちから起き出して家を出て、クルマで2時間半の建築現場に向かう。

運よく、素晴らしい秋の晴天に恵まれた(^^)v



助っ人たちが続々とやってきた。総勢20名を越す大集団だ。

まだ誰も家を建てていない、山の中の分譲地はにわかに賑やかになった。


まずは土台の据付だ。

基礎コンクリートの上に30cm間隔くらいにパッキンを敷いていく。

わが家の基礎にはもちろん換気口があるのだが、そのほかに「全周換気」といって、基礎と土台の間にパッキンを入れて、その隙間から空気が自由に行き来できるような仕組みにしたのだ。

パッキンは一定間隔に敷きこむほか、柱の下、アンカーボルト周辺、継ぎ手部分には必ず敷きこむ。

誰かに作業してもらったものを、必ず私自身がチェックして歩くのだ。


土台はうまく据付られるだろうか?

南北方向の土台のホゾ穴に、東西方向の土台のホゾを、掛矢でブッ叩いてはめ込む。

  「クワーン! クワーン!」

ホゾがきつく締まりながらはめこまれていく音が、山中にこだまする。

そう簡単には入らない。かなり力を入れて掛矢を叩くのだ。

  「クワーン! クワーン!」


「いい音だなあ!」・・・誰かが感動をこめてうめいた。

一本、また一本と、土台が基礎に据え付けられていく。

最後の一本は上から落としこめなかった。そのままではきつ過ぎたのだ。

そこで、両側の土台をテコを使って浮き上がらせながら、最後の一本をはめ込み、上から掛矢で叩いて落とし込む。

バン!と音がして土台がすべて基礎の上にはめ込まれる。

「おぉー! ピッタリだ。」


助っ人たちは皆、心のどこかで「どこかで寸法が合わないとか、何か失敗しているんじゃないか?」「どうせ素人が初めてやったことだから、すんなりと組みあがるとは思えない」・・・と思っていたフシがあるが、
土台がピッタリだったことが分かって、「本当にちゃんと組み上がるんじゃないか・・・」という期待が漂い始めた。(^^)v


次に、2本の通し柱を土台の上に並べ、胴差しを挿し込んでから建て起こす。

大勢で通し柱に取り付き、掛け声とともにゆっくりと持ち上げるのだ。

  「ヨーイショッ!」

人力パワー炸裂。 いとも簡単に通し柱がそそり立った。

2本の通し柱の間を結ぶ胴差しを、長い竿の先にオモリのついた「逆さ掛矢」と呼ばれる道具で、地上で上から下に引っ張るようにして叩く。

  「コーン! コーン!」

これまたいい音が響き渡り、通し柱のホゾが土台のホゾ穴に差し込まれてゆく。


逆さ掛矢を叩くのは結構チカラとコツがいる。

助っ人たちも、「我こそは・・・」とチカラ試しに入れ替わりやってみる。

 「そりゃー!」
 
  「コーン!」
 
  「どした!」

  「コーン!」
 
  「もっと気合入れろ!」 「腰つき悪いぞ!」 「へっぴり!」


・・と、ギャラリーのヤジが飛ぶ楽しいひと時だ。

誰でもいつの時代でも、男の力試しには熱くなる。

作業は思いのほか順調に進んだ。

途中、柱を一本、上下逆さまに打ち込んだのを発見してやり直したほかは、特に目立ったトラブルはなかった。

私は本当は自分で掛矢を叩いて、はめ込む感触を楽しみたかったが、図面片手に指示したりチェックしたり材料の場所を教えたりするので精一杯だった。



昼には薪ストーブで炊いた鍋を皆で囲み、楽しい昼食だ。

午後からは、ユニックのクレーンを使って梁や桁を上げ、組みあげた。

高い場所は、頼んでおいた職人の独壇場だ。

地上6mもなんのその、軽やかに動き回る。


秋の一日は短く、夕暮れが迫る頃、作業終了。

助っ人たちには、近所の温泉の入浴券やワインなど、ささやかなお礼をあげた。

ほとんど無償労働なのに、友人知人が大勢来てくれた。ありがたいことだ・・・

皆が帰って、夕暮れの現場に妻と私だけが残っていた。

緊張の糸がぷっつりと切れたような感覚だ。

目の前には、昨日までの景色とは一変して巨大な(・・と私には思えた)ものが出現している。

 ・・・これが自分達の家だ。

  「建った~!」

妻が、いまさらながらに感無量の声を上げている。

ホームセンターで3千円で買った薪ストーブを建物の中に運び込み、残材の薪を焚いた。

「建物」といっても、軸組みの柱が立っているだけで壁は全くないのだが、どういうわけか柱に囲まれているだけで、「建物の中」に居るという安心感が沸いてくる。

もうとっくに陽が落ちて暗くなっているのに、なんとなく立ち去り難かった。

今日突如その姿を現した「自分たちの家」の「中」でストーブに暖まっているのが楽しくてしょうがなかったのだ。

薪ストーブの暖かさが二人の顔を照らしている・・・

私はこのとき、これまでにない本当に確かな充実感を感じていた。


17、タルキ取り付けと、上棟式

よく「人は大抵、大工っ気か漁師っ気のどちらかがある。」という話を聞くことがあります。

モノをつくるのが好きか、モノを捕まえるのが好きかという意味かもしれませんね。

「大工っ気」と言えるかどうか分かりませんが、当時の私の職場のメンバーのほとんどが、木材を釘でガンガン打ちつけたりすることが大好きらしく、棟上げが済んだ以降も、何度も現場に手伝いに来てくれました。

しかも皆嬉々としてやっているのです。

手伝ってもらうと確かにはかどるし、嬉しいものです。

でも失敗もあるのです。

今回はその「失敗」の話です。


棟上げが終わって、屋根の下地となるタルキを取り付ける作業をする日、今日も7人ほどの助っ人が来ていた。 皆職場のメンバーや友人たちだ。

あろうことか施主である私の方が寝坊をしてしまい、現場に到着したときには助っ人たちは待ちくたびれていて、当然私は非難の砲火を浴びてしまった(^^ゞ

そのせいか、施主兼現場監督なのに発言力が低い~~(-_-;)


タルキは母屋間隔1間飛ばしであることから、一般的な45ミリ角材ではなく、45×105ミリの丈夫なものを使うことにしていた。

棟木や母屋には、タルキが当たる部分をノミで少し欠き込んである。

その欠き込み部分にタルキを押し付けて、釘で固定した後さらに「ひねり金物」という金物を使いZN釘という専用釘で固定するのだ。



今日の作業内容を説明すると、助っ人たちはそれぞれ分かれて、2階床下地の上に置いた足場に乗って、早速タルキを取り付け始めた。

  ガンガン、コンコン・・・・

あちこちで釘を打つ音が聞こえる。

大勢で釘を打つ音を聞いていると、自分の家がどんどん出来ていくのが実感されてとても気持ちよい。

私は材料を切ったり配ったり、指示したりする役目で、釘打ちは助っ人たちの仕事だ。

作業は順調に進み、半日ほどで家中のタルキの半分を打ち終えた。 さすが人手が多いとはかどる。



夕方、助っ人たちが皆帰った後で母屋に登り、今日の成果を確かめた。


あれっ!
  
  あれっ!
  
    何ぃ~(怒)



タルキの取り付け部分をチェックしているうちに、次々と現れてくる失敗例!

これもダメ。 あっ、ここもダメだ・・・

「今日の成果」どころか、かなりの数の手直しが必要なことが分かってしまった。

なぜか?


タルキを母屋に取りつける際に、母屋の欠き込み部分にタルキがしっかりと密着するように取りつけなくてはならない。

ところが、無垢の材木というのは多かれ少なかれ反れている。

だから、母屋に密着するよう力をかけて押し付けるようにしてから釘打ちしないといけない。

それをしないで、ただ単に母屋の上にのせて釘を打っただけでは、母屋との間にスキマがあいた状態で固定されてしまうのだ。

こうなってしまうと、タルキごとの高さが微妙に違うため、屋根のラインにデコボコが出来てしまう(-_-;)


翌週から再び一人きりの作業に戻ったが、一旦取り付けたタルキの釘を抜き、再び取り付けるという手直しに追われることとなった。

しかも、ご丁寧に「ひねり金物」でしっかりと固定されているので、取り付けるときの数倍の手間がかかったのだ。

   
   一歩進んで三歩下がる・・・


手伝ってくれた人たちは当然、何の悪気もなく、ありがたいことで感謝しているが、私の方の指示や監督が悪かったのだ。


《 教訓 》

 ○ 人に手伝ってもらう場合には、こと細かに作業の留意点を事前に伝えること。

 ○ 自分の目の行き届かない人数の手伝いは呼ばないこと。


  ・・・でした。


平成8年11月30日、棟上げ終了ということで餅まきをした。

私の地方で「たてまえ」と読んでいる行事である。(=上棟式)

一般的には施工を請け負った工務店が段取りをし、施主がお酒を振舞うものであるが、私の場合は施主兼、設計者、施工者だったので、自分で段取りをして、お世話になった人たちを呼び、食事を振舞った。

生コン打設のときに手伝ってくれたゴルゴ13係長が、自宅から臼・杵・セイロ、さらには餅米などを軽トラに積んでかけつけ、皆で現場で餅つきをした。

つきたて餅を、妻や私が屋根に上ってまくのだ。

宮司は呼ばなかったが、家の中央にある柱にこの家をつくるために使った「さしがね」を赤白のヒモでくくりつけ、実家から持ち込んだ「神様」を置いて、皆で無事棟上げを祝った。



私は形式ばかりにとらわれた行事というものが嫌いだが、行事そのものが嫌いなわけではない。

昔の人が考えた行事には、それなりに意味があったはずだ。

なぜその行事があるのか、意味を考えながら現代風にアレンジしていけば面白いと思う。

この家の「たてまえ」をしたことは良い想い出となった。 おそらく、参加した人たちにとってもそうだろう・・・と思っている。

  

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