家の設計図を描くには?



自分で家を建てる、つまりセルフビルドの場合でも、家の設設計図をプロの建築士に依頼して描いてもらう場合と、もちろん自分で描く場合と、両方選択肢があるわけですが、私の場合は、全くの素人でしたが自分で描きました。

法的にはそれで構いませんし、建築確認も通ったので、誰でもやろうと思えば出来ることなのです。

このページは、自分で家の設計図を描くにはどうするか? について、私の経験をもとに書いてみます。

そもそも家の設計図ってのはどんなのか?

設計図にもいろいろありますが、「必要性」の観点から私なりに勝手にレベル分けすると次の3グループに分かれます。

  1. 法的に絶対必要な図面
  2. 施工する際に必要な図面
  3. 自分が必要と思ったら作成する図面
このうち、「法的に絶対必要な図面」は、家を建てる前に役所に建築確認申請をしなくてはならないので、その申請書に添付が義務付けられている設計図ということになります。

これは第三者の審査を受けるための図面なので、一応きちんとルールに従った描き方をしなければならないし、必要事項を漏れなく盛り込むようにして、第三者が見て分かるようにします。

と、こう聞くとなんだか引いてしまいますが(笑)、図面を審査する人たちは、図面の描き方の上手下手を審査しているのではなくて、あくまで建築基準法などの法律に照らして、その建築計画が妥当かどうかを判断しているだけなので、私のようなド素人が描いた下手くそな図面でもOKなのです (^^ゞ

あっ、でも審査する人は「なんだこりゃ!」 くらいの感想を持ったかもしれませんね(笑)


ところで大事なことですが、家の間取りを考えるのは楽しいけど、何より先に工法をどうするか決めたほうがいいですよ。

設計をするとき、間取りと構造は同時並行で進めた方が良いので、間取りだけ先に決めて後から工法を決めよう・・なんてことをしたら、その工法では無理だった! なんてことになりかねないですからね。

四角の家を建てたいのに、工法がドームハウスじゃあ、笑い話だ! まあ、これは冗談ですが・・・(^_^;


例えばログハウスは、あまり細々と部屋を仕切るのは難しいし、2×4工法では、大きな開口部をとるのは苦手といいいますね。
(2×4のことは詳しく知りませんが・・)

在来工法で建てると決まっていると、間取りを考えるときに、例えば8畳の部屋をつくろうとした場合、柱の芯の間隔が12尺、即ち3.64mなので、定尺4mの梁材で足りるな・・なんて考えながらできるのです。


家の設計図作成手順~私の事例

私の場合はすべての図面を自分で描きましたが、今でこそ小屋の設計図を描くときなどにCAD(パソコンで図面を描くソフト)を使っているものの、自宅を設計していた当時はCADも使えず、とても原始的な方法で描いていました。

でも案外、原始的な方法は捨てがたいのです。簡単だし、実際のところ、それで用は足りますし(笑)

手順としては、やはりまず間取りを考えます。 アタリマエか・・(^^ゞ

敷地の制約の中で、できるだけ理想に近い形で家の外周線を決め、その中に各部屋を配置していくという作業ですね。コレ、楽しい~(^^)

現在は、間取りを考えてカタチにしていくのに便利なソフトがありますが、私がやっていたのは市販の方眼紙を利用することです。

在来工法は、昔ながらの尺・寸単位のモジュールが主流なので、製材所で大量にストックしてある材木をはじめ、断熱材、窓・建具などの市販品も、それに合わせた寸法になっています。

だから、間取りするときの寸法は、3尺、6尺、12尺または4尺半(3尺と6尺のちょうど中間)で区切っていくのがいいのです。
5mだとか、6.2mだとか・・そういう「変な」寸法」で間取りすると、施工も大変だし間違えやすい、材料も無駄だらけで、良いことはありません。

方眼紙に間取り図や軸組み図、伏図を書くときは、1cmを3尺、つまり91cmとして書くと便利です。
これは、縮尺ということで考えると91分の1という変な数字になりますが、自分だけが読む図面だからそれで一向にかまいません。

その縮尺だと、6尺つまり1間が2cmなので、8畳の部屋は方眼紙の4cmの枠で囲えば即完了です。


間取り図は単なる間取りを現したものに過ぎませんが、これに、設計図のルールに従って、主要な寸法とか建具の種類、開口の方向、筋交いの位置等々・・を書き込めば「平面図」に進化します。
つまり建築確認申請に必要な図面になるわけです。

ところで、家の設計図の描き方やルールを知るには、やはり専門書を読んで覚えるのが一番で、ちなみに私が勉強したのは『図解木造住宅設計の進め方』という本です。
  関連ページ⇒ 参考書の紹介


間取り図 ⇒ 平面図 が出来たら、今度は立体的な要素を考えます。
平面図は真上から見た図ですけど、今後は真横から見るわけですね。

とはいっても、いきなり建物の外観を決めるのではなく、構造体、つまり軸組みをどう構成するか決める必要があるので、「軸組み図」を作ります。

次に屋根のカタチと勾配を決め、真横から見た家のカタチが決定するので、「立面図(りつめんず)」を描きます。

さらに、「伏図(ふせず)」といって各階の床とか小屋組みなどの構造(材木の組み方)を現す図面を描き、仕上げに「矩計図(かなばかりず)」という詳細な図面を描いたりします。

この辺の設計手順の詳細は、別のページに書きましたのでこちらを参照してください。
 ⇒ 具体的な設計の手順1

さて、こういう図面も私はすべて方眼紙に描きました。 手書きです。


方眼紙、方眼紙って、家の設計図を方眼紙に書いて終わりってことじゃあないだろうな・・・とお思いの方、・・・実はそうなのです。

方眼紙に書いて終わりです。 ワハハハ(^^)

設計図の用紙などは?

前に書いたように、法的に絶対必要な図面・・・つまり他人に見せる図面については、設計図の描き方ルールにのっとってきちんと描きますが、それでも割合融通が利く面があります。

用紙については、私が自宅の図面を描いたときは、文具店で売っている建築用マイラー図面用紙に、きちんと縮尺をとって描きこみ、それをコピーして役所に提出しました。

その数年後、小屋を作ったときはCADで書いたものを提出しました。


つまり用紙は何を使ってもいいし、縮尺も、特にこうでなくてはならない!というものはないようです。
とはいえ、一応標準的には平面図が1/50程度、立面図その他は1/100程度、部分的な詳細図は1/10程度などとなっているようです。

要は、見る人の立場にたって、内容がしっかり伝われば良いということですね。


さて、法的に絶対必要な図面以外は、自分で施工するのだから自分しか見ません

一般的な業者の工事では、設計する人と施工する人が別なので、どの図面も「ちゃんと」していなくてはなりませんが、手作り住宅はそんな必要はないのです。

じつは「法的に絶対必要な図面」より、その他の図面の方が圧倒的に枚数が多いのですが、これらはすべて方眼紙に鉛筆書きでかまわないというわけです。 なにしろ自分しか見ないので(^^ゞ

さあ、こう考えるとなんだか気楽な気分になりませんか?

 注意!

注1) 住宅金融公庫からの融資を受けるという前提ではありませんので、あしからず。
公庫融資を受けるのであれば、様々な検査もあり、ちゃんとした図面も必要です。
手作り住宅は、今ある資金で、借金などせずに、安く、自由気ままにつくるというコンセプトです。

注2) 平成19年6月の建築基準法改正によって、建築確認申請の要件は非常に厳しくなったもようです。
今現在、実際に建築確認する場合は、このページに書いてあること以外に多くの書類が必要になると思われます。