墨付けの道具について

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木造住宅の構造材に中心線を打ったり、ホゾ穴の線を書いたりすることを墨付けといいます。

墨付けが正しければ、軸組みはきちんと出来上がりますが、間違っていれば・・・(^_^;  当然、家は出来ません。
あるいは、歪んだ家になるかも・・・

そういう訳で、墨付けはヒジョーに重要なんです。

墨付けをする際に、私が使った道具は次のとおりです。
  1. さしがね
  2. 墨ツボ
  3. 墨さし
  4. メジャー(コンベックス)

道具はこれだけなんですけど・・・

自分で書いた図面と、模型を傍らに置いて、それをシゲシゲと見ながらやっていました。 模型があるとマチガイがほとんどなくなりますよ~ 最高の設計図です。

メジャーと尺づえのこと

さて、メジャーとは長さを測る道具ですが、これにかわって「尺づえ」とか「間竿(けんざお)」と呼ばれる板を自作して使う方が、プロっぽいです。

私が読んだ木造建築の本にも、「尺づえ」のことが書かれてありました。

よく乾燥した長くて軽目の板に、1尺ごとに目盛りを書いておくのです。 1尺の目盛りの中間には5寸の目盛りも、それと分かるように書いておきます。
長さは4メートルくらいあったほうが、2間長さの材料に墨付け出来ます。
それで、墨付けの際にはこの板を材木にあてて、目的の尺数のところで目盛りに合わせて線を引くのです。

なぜこんなことをするかというと、メジャーだと間違う怖れがあるからです。

メジャーにはたくさんの目盛りが打ってあるので、10センチ間違ったところに印をしてしまったり、場所によっては足し算や引き算をしなければならないところも出来てきて、間違う確率が高まります。

その点、板に尺単位で目盛りを書いた「尺づえ」ならば、ほとんど間違う心配はなさそうです。
足し算や引き算をすることもありませんし・・・

さらに、「この長さで継ぎ手が始まり、この位置とこの位置ににホゾ穴があり・・・」 というふうに、全く同じ墨付けをする材料が複数あるならば、(例えば柱など)
その寸法専用の「尺づえ」を作っておけば、ほとんど墨付けを間違えることはないでしょう。 なにしろ「現物合わせ」と同じですから。

大工さんは、こういう方法で墨付けするのだそうです。知恵ですねえ!

いや、正確には「した」という過去形かな? 
今はほとんど工場でコンピュータ制御によるプレカットで、大工さん自ら墨付けすることは少ないとのことですから。


じゃあ私も「尺づえ」を作ってやってみよう! ということで、やってみましたが、・・・失敗しました!

なぜかというと、同じ尺づえでも、2週間前と後では2ミリほど寸法が変わってしまっていたのです。
乾燥して尺づえが縮んでしまったからです。
尺づえに使うような材料は薄くて細いものであるため、乾燥しやすいのです。

ですから本当によく乾燥させておいた、信頼できる材料がない限り、尺づえを使う方法は危険な一面もあります。
大量の木材を常時用意できる工務店やハウスメーカーならいいでしょうが、個人のセルフビルドでは、尺づえにできそうな素性の良い材料って、なかなか手に入らないですしね。

私は、そのことに気がついて以降はメジャーを使いました。
よく確認しながら行えば、それで十分です。

屋根の形が複雑になればなるほど、墨付けは難しくなるそうですが、私の家のように単純な切妻屋根ならば、墨付けは思ったよりずっと簡単でした。

墨ツボのこと

墨つぼというと、針を材木の一端に突き刺し、シュルシュルと糸を引いて材木の端まで来たらそこを押さえ、もう一方の指で糸を摘まみあげてはなすと「パッ」と一瞬で長い真っ直ぐな直線が鮮やかに描かれるというアレです。
カッコイイですね。

墨つぼには、ケヤキの一刀彫で亀の彫刻などをあしらった豪華なものもありますが、そんな畏れ多いものでなくとも、プラスチック製の1500円くらいので十分です。

あ・・・ケヤキの一刀彫が欲しい方はどうぞ・・・私は使ったことがないので、その性能のほどはわかりませんが(^^ゞ

墨付け作業 昔からあるタイプの墨つぼは、水車みたいな輪がついていて、それを手で回すと糸が巻き戻る仕掛けです。原始的で単純です。

今は、ホームセンターに行くといろいろなタイプの墨つぼが売られていますね。
最近のやつは、ボタンひとつでゼンマイ仕掛けで糸が巻き戻るものもありますし、多くのタイプは墨汁が外に漏れないように密封されています。

でも、墨付け作業をするときに便利なのは、昔からあるタイプの原始的で単純なやつです。
これは、墨汁をしみこませた綿が露出しているので、そこに墨さしをつけて、材木に墨線を引くことが出来るのです。


最近の密封タイプだと、墨さしを使うことが出来ません。

「墨さし」とは竹を細く割り裂いた部分に墨をしみこませて線を引く、これまた単純で原始的な道具ですが、これが素晴らしく具合がいいのですよ! 一本80円くらいです。

鉛筆で書いた線は、光って見えにくいですが、墨さしで書いた線は鮮やか!

最近の大工さんはボールペンを使う人が多いそうです。ボールペンだと手に墨がつくこともなく、使いやすそうですね。
私もやってみましたが、なかなか具合がよかったです。


で、密封タイプの墨つぼ、建前が終わって建築現場で作業するようになってからは便利です。

建前(軸組み)が終わってしまえば大きな材木に墨付けすることはあまりないので、鉛筆で間に合うし、密封タイプだから墨がこぼれて汚くなることもなく、現場の木屑やホコリが墨綿に付着することもないからです。


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