人工乾燥材ってどうよ


◆ 人工乾燥材だと何かメリットなのか?

何しろ「乾燥していること」自体がもう素晴らしくメリットなのです。

木材は生のうちはたっぷりと水分を含んでいるものの、放っておけばいつかは周囲の湿度に応じた含水率に落ち着きますが、その過程で収縮して縮んでしまうのです。

生の木材で「短期間に」家を建てれば、壁の中に仕舞い込まれた材木が縮んで、緊結していたボルトが緩み、クサビが緩み、もうユルユルの軸組みになってしまいますね。

それを防ぐためにも人工乾燥材(KD材)だといいんです。

それだけでなく、施工する側にとってもいいことがあります。(^^)v

それは、KD材はきちんとカンナがかけられた状態で納品されることと、寸法が正確なこと、断面が正確な四角形になっていることです。

   あ・・当たり前だろう! と思いますか?

寸法が正確であるとか、断面が正確な四角形になっているというのは、当たり前なようでいて、実際はそうでもないんですよ。

KD材ではない、昔ながらの普通の材木、つまり未乾燥の材木を10本注文して届けられたとします。

寸法は3寸5分として、一辺が105ミリの正方形ですね。

ところが、届けられた材木を一本一本測ってみると、102ミリ、103ミリ、105ミリなどまちまちです。
届いた材木をしばらくの間積んでおくと、徐々に乾燥してきますから、当然収縮を始めます。

すると、柱材などは縦に割れがはいったり、全体に反れたり、ひどいときには捩れたりするものもあるのです。

縦に割れが入ってしまうと、割れの入った面は盛り上がりますから正確な平面ではなくなってしまいます。こうなると、とても扱いにくいのです。


反れた材木は、それでもまだ使い道がたくさんありますが、捩れたりしたらもう終わりという感じです。(-_-;)

そして、普通の材木は製材所の帯ノコで挽いた状態のままなので、表面にカンナはかけられておらずガサガサですから、見える内装に使う材料だった場合には、仕上げに自分でカンナをかけなければなりません。

ところがKD材は違います。

製材所では、はじめから大きめに製材しておいて乾燥させた後、乾燥に伴う反れや捩れを取るためにもう一度修正挽きをしてプレーナー(カンナ)をかけるのです。

出来上がった人工乾燥材は、きちんと直角が出ており、真っ直ぐで、しばらく置いておいても生材のように割れたり反れたりすることはかなり少ないです。
こうなると施工する方としては大変使いやすいですね。(^^)v


   でも値段が高いのでは?


わざわざ燃料費と日数をかけて乾燥し、修正挽きをするなどの手間をかけるわけだから当然高くなりそうです。

でも購入してみると、普通の材木より1割ほど割り増しなだけです。
未乾燥材で2000円のものなら2200円程度になるだけです。

今や建築用材木は乾燥していることが当たり前で、そうでない材木は見向きもされない傾向があるそうなので、製材所側としても乾燥にかかる経費を材木の価格に簡単には転嫁できないのではないかと思います。

素人の日曜大工の延長線上で自宅をつくってしまおうという人には、KD材は手頃な値段で手に入る、非常に使いやすい材料と言えるでしょう。


ただし、KD材といえども、使ってみたら縮んだとか、割れたというクレームはたくさんあるそうです。
なにしろ太い材木は、いかに人工乾燥といえども奥の、中心のほうまで均一に乾燥させるのは難しいのです。

まあ、木材は鉄などと違い生物の体だったものですから、反れたり割れたりすることが絶対無い!・・・・なんてことは有り得ないのでしょう。

一口に乾燥材といっても人工乾燥材もあれば天然乾燥材もあります。
天然の場合は屋外に桟積みして長い年月を重ねて乾燥させることになるため、時間がかかっている反面、人工乾燥材のように樹の脂分が一部抜けてしまうこともなく丸ごと残るため、色ツヤの良い高級な材になることが多いようです。

でも数寄屋造りのような家ならともかく、庶民が住む普通の家は「大壁」といって、柱などの構造材が壁の中に入って見えない構造ですから、人工乾燥材で十分じゃんか・・・と個人的には思います。
値段もお手頃だしね。

素人は加工技術が低いので、きちんと直角・平面が出て狂いも少ない人工乾燥材は、セルフビルダーにとってはありがたい存在なのです。