DIY日曜大工で家をつくる
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自分で家を設計する手順
 ページ6

11 建築確認申請用の図面を描く

注意!

このページは平成19年6月の建築基準法改正前に書かれたものです。  前記の法改正後は建築確認申請手続きが非常に厳格・煩雑になっており、このページに書いてある事項だけでは通りませんので、 このページはあくまで基本事項のみの参考程度とお考えください。

図面の種類


建築確認申請に必要な図面は、付近見取り図、配置図、平面図、立面図ですが、
描き方のルールが細かく決まっていて、そのとおりに描いていなければアウト! というものではないようです。

書くべきことが書かれていて第三者が見て分かるようになっていれば、多分役所は通るでしょう。
私にもできましたから (^^ゞ

ただし、建築士の資格を持たない個人が設計した場合、基礎の構造を明記したものを添付したほうが良いようです。
それぞれの都道府県でも差があるかもしれませんが、私の住んでいる県の例では、 平成12年の建築基準法改正以降、建築士が設計したものについては審査省略しているものの、 無資格者が設計したものについては構造を明記するよう指導されます。

ですから、個人が自分で申請する場合には通常の図面のほかに基礎の構造図が必要と考えたほうがいいでしょう。

基礎の構造は、建築基準法施行令国土交通大臣が定める基準を守ることが求められるので、最低でも布基礎にする必要があります。

参考ページ ⇒ 基礎工事と建築基準法について

用紙


図面を描く用紙は、特に指定はないみたいですよ。

私は自宅の設計をしたときは建築用マイラー図面用紙に書き込んでコピーしたものを提出しました。結構大きなサイズです。

2棟目として、自宅となりに物置兼工房小屋を建てるために設計したものは、パソコンでJW-CADで書いたものを、A4サイズのコピー用紙にパソコン用プリンタで印刷したものを添付しました。

もちろんCADでなくとも、手書きの図面をコピーしたものでもOKです (^^)v


さて、建築確認申請に必要な図面を、今回のモデルにあてはめて書いてみると、以下のようになりました。

付近見取り図

建築確認申請図面例1
  • 縮尺は任意。まさに見取り図です。

  • 申請する敷地の地番を書き入れ、第三者がこの図を見て現地に来られるように書けばいいようです。

配置図

建築確認申請図面例2
  • 縮尺をきちんととって、敷地の形と、その中のどの位置に建物を建てるのか書き込みます。

  • 道路(公道)の幅員が何メートルあって、敷地が道路に何メートル接しているか書き込みます。

  • 自分の敷地がどこまでなのか、敷地境界線を示して、第三者に分かるようにします。

  • 建物はたいてい四角なのでいいですが、敷地は不規則な形をしているため、すべて三角形に分割してしまい、 それぞれの三角形の底辺に垂線を降ろして直角三角形の集まりにします。
    上の図の例では、①から③まで3つの三角形に分割しました。

  • 図の例には書いてませんが、それぞれの三角形の面積の計算式を記入して合計し、敷地の面積と、建物の面積が分かるようにします。

  • でも敷地の面積を求める図面は、土地を購入したときに不動産屋さんから重要書類のひとつとしてもらうはずですから、それを写せばいいわけです。

  • (注) 上の図は例なので、寸法はテキトーです。

平面図

建築確認申請図面例3
  • 平面図には、主要な寸法や柱、窓、出入り口、筋交いの位置、方位、部屋の名前、柱の径、縮尺などを書いて出来上がりです。(^o^)

  • 実際に人が生活する家であれば、排水処理についても記載します。浄化槽の位置とかの雑排水の処理経路などです。

  • 外壁や内装の仕上げ材料について、別に仕上げ表を付ける場合は要らないですが、そうでない場合には平面図にも書き込んでおくといいです。

  • 窓のところの 3060 などの数字は、窓のH(高さ)×W(幅)を書いています。 3060 は、高さ3尺、幅6尺の意味ですが、これは尺貫法での表記。
    現代は尺貫法とメートル法が混在しているので、もちろんミリ単位で表記してもいいわけで、 私の自宅に使用したトステムのカタログによる窓サイズの表記は、W(幅)、H(高さ)の順に、例えば12609などとセンチ単位で表記しています。(実寸1265×902ミリ)

立面図

建築確認申請図面例4
  • 立面図は建物のどちらか2方向だけからでいいので、例として南側からの図を描いてみました。

  • 各階の床高さや建物の最高高さ、屋根を含めた建物全体の長さ、屋根勾配、それに筋交いの配置などを書き込みます。

これで取りあえず設計編を終わりにします。

実際に自分で家をつくるときは、建築確認申請の図面だけでは全然足りません。
その他の図面として軸組み図のほか、伏図、矩計図、各種の構造図などを描いていくことになります。

書いた人 ・ 運営者

氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。




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