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柱の値段ってどのくらい?

材木店から個人で購入したスギの柱材
材木店から購入したスギの柱材
最終更新日 2023年11月9日


自分で家を作るとなると、例えば柱1本がどのくらいの価格か? なんてことが気になりますよね。

ところで柱というと、よく一般の人は家の構造材であって軸組を構成する部材である、梁、桁、束、母屋などを全部ひっくるめて柱(ハシラ)と呼んでいることがありますが、ここでいう柱とはまさに柱そのもの。

つまり真っすぐ立って重量を支えるあの柱のことです。

書いた人 ・ 運営者

氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。


柱の長さや太さはどのくらい?


柱とひとくちに言っても、「管柱(くだばしら)」「通し柱」の2種類があります。

管柱というのは・・・まあ、普通の柱のことです。
通し柱とは、1階から2階まで一本で通した柱です。当然、長くなります。
2階建ての家の四隅には、接合部の補強をしない限り通し柱を入れなければならないことになっています。(建築基準法施行令で決まってます)

階数が二以上の建築物におけるすみ柱又はこれに準ずる柱は、通し柱としなければならない。ただし、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合においては、この限りでない。

出典:建築基準法施行令第四十三条の5


材木店で、柱として売られている材木の長さは、管柱が3メートル、通し柱が6メートルです。

一般的な家の、床から天井までの高さは2メートル40センチなので、これに床下部分や天井裏部分の長さを加えて余分を見込むと、3メートルになるわけです。
通し柱だと、当然その2倍の長さの6メートルですね。


では柱材の太さはどうか?

管柱で、現在一般的なのは「3寸5分」、即ち10.5センチです。 「さんごーかく(35角)」なんて呼んだりします。一辺が10.5センチの正方形ということです。

少し高級(?)になると「4寸」(12センチ)を使ったりします。
我が家の1階はすべて4寸柱なのです・・・(^^ゞ でも「高級な家」じゃないぞ?


通し柱には最低4寸がほしいところです。もちろん4寸5分とか、5寸とかもありますけど。
でも最近の新築住宅の様子を見ていると、大事な通し柱でも、3寸5分を使っているのを見かけることがあり、私は驚いているのです。

柱の樹種のこと


柱には、どんな樹種を使うかということですが、我が家の場合はすべて無垢のスギ(杉)でした。
無垢の木材ということなら、柱にはスギが一番一般的でしょう。加工しやすいし、価格も安いです。

柱は、なんといっても真っ直ぐでなければならないので、真っ直ぐで素性の良いスギは柱として優れているのです。

マツ(松)なんかだと、曲がっていることが多いので柱には適さないですね。樹脂分が多くて、手で触ったときにべったりする部分(ヤニつぼ)もありますし。

曲がった木というのは、製材して真っ直ぐにしても、曲がっていたときのストレスを内部に溜め込んでいるため、再び曲がろうとする力が働くのです。
マツの場合は、その性質からして柱ではなく梁や桁などの横架材に使われることが多いようです。


ヒノキ(桧)だったら強度・耐久性・耐湿性・色・香りなど、どれをとっても最高でしょうが、価格も高いのでなかなか手がでません。

もともと岩手のような寒いところにはヒノキは天然分布していないので、私の住んでいる北国ではヒノキを使う習慣はあまりないようです。

今や日本国内で使われている木材の大半が外国から輸入された木材という状況です。

柱の値段(価格)はどのくらい?


柱って、一本当たりいくらくらいするのでしょう?

例えば私の家の例では、管柱は無垢の未乾燥のスギ材でしたが、一本あたり1500円程度でした。
( 1996年のことですので現在とは大きく違います。)

   や・・安いですかね(^^ゞ

なにしろ、一番安いのでいいと言って注文したので・・・

ほとんどすべてが壁の中に入って柱が見えなくなる「大壁」の家なので、節の有無など表面的なことは無視したのです。
節が少ないとか、2面に節が無いとか、上等なものはいくらでも上等になっていきますけど、私が購入したのは一番下のグレードなんで・・・(^_^;

通し柱は4寸の6メートル、やはりスギ材で、一本1万円でした。


さてここで、管柱と通し柱の単価を比較してみましょう。
木材の単価は、りゅうべ(立法メートル)当たりで出すのが普通ですから、

  • 管柱は 1,500÷(0.105×0,105×3)=約 45,500円/りゅうべ

  • 通し柱は 10,000÷(0.120×0,120×6)=約116,000円/りゅうべ

通し柱は管柱の2倍の長さがあるといっても、単純に価格が2倍ではないのです。

単価が倍以上違いました。

長くて真っ直ぐな通し柱をとれる木は限られてくるし、歩留まりが悪くなるため高くなるようです。

上記のことは、あくまで私が買ったときの例です。 時期は平成8年。今は当時に比べ木材価格も上昇しています。 3メートルの柱だと、どんなに安いものでも2千円は下らないかと・・

それに、単価は地域、時期、材木の等級などによって千差万別です。でも、一応の目安にはなると思います。

一般に、スギやベイマツなどの、ごくありふれた樹種・等級の構造材であれば、りゅーべ当たり6~8万円くらい見ておけばいいでしょう。(税抜き)

計算方法は、例えば4寸角の柱であれば、りゅーべ当たり、つまり立方メートル当たり単価を6万円とすれば、0.12×0.12×3×60,000=2,592 円 となるわけです。


注意!

いわゆる「ウッドショック」によって2021年頃から木材価格は急騰しており、上記よりもさらに上昇しています。 世界情勢に左右されるので、実際の価格変動は見通せません。



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