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土壌pH測定器で酸性土を調べてみた
使い方 と 感想のレビュー

酸度測定液による土壌pHの測定
土壌pH測定器を使って畑の土の酸性土を調べてみました。 使い方と感想をレビューします。


裏庭に小さな菜園を作ることにしたので、まずは前段階として土壌酸性度を調べてみました。

日本の土壌は、多くが酸性に偏っていてそのままでは野菜の生育に適さないので、事前に苦土石灰などを入れてpH調整しておかなくてはならない・・とはよく聞く話。

でも場所によっても違うだろうし、むやみに石灰を入れてアルカリ性に偏りすぎてもマズイだろうから、現状のpHを測定するのが王道でしょう。


さてpHを測るための「土壌酸度計」も各種市販されていますが、手っ取り早くAmazonでいろいろ見てみると、計測棒を地中に差し込むだけで測れるタイプが圧倒的に多いですね。 こんな感じのやつ。


しかしその商品レビューはほとんど4点未満で、「どこに挿してもpH7を示し、結果の信頼性が低い。」といった感じの内容が多いように思いました。簡単に測れるのは魅力だけど正確性に劣るようでは本末転倒。

数万円だせば良いものもあるかもしれないけど、趣味の家庭菜園(それも雀の涙ほどの狭さ)にそんな大金かけたくないしね。(^_^;

その点今回私が購入したのは、昔ながらの測定方法である、土と水を混ぜて上澄みを取り、そこに試薬を入れて反応した色を見て判断するタイプ

測定に手間はかかりますが正確性・信頼性は多分高いと思われ、どうせ頻繁に何度も測るわけじゃないのでこのタイプが一番いいんじゃね・・・ てことでコレに決めました。価格的にもリーズナブルだしね。

住友化学園芸 酸度(pH)測定
アースチェック液 45回分 5ml

Amazonで購入はこちら

アースチェックの商品内容

商品内容はこんな感じ。 メインの「アースチェック液 5ml」(45回分)と試験管、比色表、取説です。

容器に土を入れる

コップ等の容器に測定する土壌1に対して水道水2の割合で混ぜる・・ とあるので、まずは菜園予定地の土をこのように入れました。

1箇所だけだと偏りがあるかもしれないので、狭い畑ながらも2箇所から土を取り、それぞれ測ることにします。

コップは商品に付属していないので、自分で用意する必要があります。私はたまたま200ccのプラ容器を何個か持っていたので丁度良かった。

水を入れる

水を入れます。 土の容積の2倍くらい。

よく混ぜる

よく混ぜて、フタをして放置します。

混ぜた直後は当然、非常に濁っている

畑の土だけじゃなく、最近植えたばかりのブルーベリーの鉢から土を取ってきて測ることにしました。
これは市販の「ブルーベリーの土」を使用しており、この土はブルーベリーが好む酸性に調整してあって、PHが4.5±0.5と表示されていました。

今回購入した酸性度測定液が信頼できるものであるかどうか試すには、丁度いいかなと・・

一昼夜経過し、土が沈殿して上澄みができた状態

澄んだ上澄みの部分で測るので、土壌が沈殿するまで待たないといけません。
説明書にも書いてあったけど、土の種類によっては(粒子の細かい土壌の場合は)一昼夜以上を要する場合もあるとのこと。

実際、上の画像のようになるまで一昼夜かかりました。これでもまだゴミがたくさん浮いていますが、これ以上は無理と考え、この段階で測りました。

キッチンペーパーを使って濾過する

手軽に濾過するにはキッチンペーパーを使うと良いようです。説明書にもその記載がありました。pHには影響しないそうです。
このように容器にキッチンペーパーを被せ、上澄みを静かに注いでゴミを取り除きます。

pHを測るのに必要な量は3ccだけなので、無理してたくさん濾過しなくても良いです。

試験管に3cc取る

商品に付属してくる試験管に3ccだけ移し替えます。

試薬(アースチェック液)を入れる

これに試薬を3滴加え、試験管のフタをしてよく振ります。 1滴入れた瞬間にパーッと色が変わり、面白い。(^^)

発色した色を、比色表と対比する

添付の比色表と見比べて、pHがいくらであるか判断します。 この場合はpH7くらいでしょうか。 ほぼ中性ですね。

畑の土の測定結果

畑の土、2箇所目の結果。 こちらもpH7程度で中性。 日本の土壌は酸性~弱酸性が多いと言われているので意外でした。 これなら石灰を入れて酸度調整する必要はなさそうです。

ブルーベリーの土の測定結果

ブルーベリーの土は予想通り酸性であったものの、これで見るとpHは5、5~6程度でしょうか。
土の袋の記載がpHが4.5±0.5となっていたことを考えると、思ったより酸性度が弱い・・・という結果。

測定結果のpHは実際より 1、0ほどアルカリ性に寄っていないか? という疑問が沸いてきました。

そこでふと思ったのが、使用した水のこと。 うちの水道は公営の水道ではなく、深さ50mからの地下水を汲み上げる自家水道です。 
もしかした炭酸カルシウムが多く含まれていて、水自体がアルカリ性のために測定結果もアルカリ性に偏るのでは?


そこで再度測定することにし、今度は薬局で購入した「精製水」を使ってみました。 これなら完全に中性だろうから正しい測定ができるだろう・・・とその時は思っていました。

畑の土に精製水を混ぜて撹拌した後、「どれ、一応確認のために精製水自体のpHも測ってみるか。」
・・と、測ってみた結果  アレアレ~?

精製水の測定結果は酸性であった

なんと! 酸性。 しかもpH5、0程度に見えるからブルーベリーの土の測定結果より強い酸性。
これってどういうこと?

不思議に思って調べてみると、どうも「純水」というのはなんでも溶かし込む性質があって空気中の二酸化炭素やイオンなどをどんどん取り込んでしまうため、時間の経過とともに酸性に偏るものらしいです。

 参考にしたページ ⇒ 純水や超純水のpH測定が難しい理由


では、ミネラルウォーターはどうなんだ? ってことで冷蔵庫にあった「月山の水」を測ってみた結果がコレ

ミネラルウォーター(月山の水)の測定結果

pHは、これで見ると7、5かあるいはそれ以上にも見えますね。 若干アルカリ性に寄っているように見えます。

うちの自家水道水も調べてみたら、同じくらいの結果でした。 うちのは「月山の水」みたいなもん。少しアルカリ性の水であるようです。

そういうわけで、この商品を使って土壌酸性度を調べる際に留意すべきことをまとめてみると・・・

  • 使用する水のpHも調べるべき
  • 純水は使用しないこと
  • pH値が最初から分かっているものがあれば、比較対象として一緒に測ると良い
  • 上澄み液を取るには時間がかるので日程に余裕を持つこと
  • ゴミを除去するにはキッチンペーパーが手軽で便利


使用する水によっては測定結果と実際のpHにズレが生じるようなので、その分を差し引いて見る必要がありそうです。

でもそのズレの程度がどのくらいか推定できれば、実用的には使えるような気がします。 使用する水そのもののpHも是非合わせて測るべきでしょう。

取り扱い説明書の裏面は「主な植物の適正土壌酸度一覧表」になっていて、今回うちのミニ菜園に植えたトマトは5、5~6、5だそうです。

まあ弱酸性ってとこでしょうか。 今回の畑の土壌測定結果が 7 だったので、水の影響による測定誤差を考慮して実際は 6 程度と推定されるので、丁度良い! ってことで納得しています。

趣味の家庭菜園程度の目的なら測定回数も少ないので、45回分使えるというこの商品で十分足りると思います。

住友化学園芸 酸度(pH)測定
アースチェック液 45回分 5ml

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