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洗濯機排水トラップの取付け方法

臭気を完全に遮断するにはこれが一番!
洗濯機排水トラップ
最終更新日 2024年1月19日


このページは、洗濯機排水トラップの取付け方についてご紹介します。

排水は、トラップを通って床下の排水管に流れていきます。
トラップというのは、排水経路の途中に水を溜める箇所を設けて、そこで排水管からの臭気や虫が室内に逆流してこないようにした装置のこと。

洗濯機の排水には専用の洗濯機排水トラップが市販されているので、これを利用します。

排水管(下水管)からの臭気を防ぐには?


洗濯機に限らず、キッチンであれ洗面所であれ、排水ホースをそのまま床下の排水管に突っ込むだけだと、排水管からの臭気が室内側に漏れてきてしまうので、普通は排水経路の途中にトラップを設けます。

トラップがないパターンだとどうなるのでしょう? 

排水ホースを床下の排水管に突っ込むだけの場合

排水管とホースの隙間から臭気が室内に入ってくる様子の模式図

一番原始的(?)なパターン。

下水の悪臭や小さな虫などが、排水管と排水ホースとの隙間を通って室内に入ってきます。

これは避けたいところですよね。


排水管との隙間を塞いだ場合

隙間に蓋をしても、ホースの中を通って臭気が洗濯機内部に入ってくる様子の模式図

排水管と排水ホースの隙間をなんらかの方法で塞いだとします。

これでかなりの部分改善されるんですが、排水ホースは排水管と直接つながっているため、臭気が洗濯機の中には入ってくることにはなりますね。

排水管との隙間を塞ぐ商品
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排水溝アダプター 防臭キャップ

排水口カバー 活性炭入り

洗濯機排水トラップを使った場合

洗濯機排水トラップを使用した場合の臭気遮断の模式図

洗濯機排水トラップを使うと、排水管と排水ホースの隙間を完全にふさげるのはもちろん、排水経路の途中に封水トラップを設けることができるため、臭気や虫の侵入は完全にシャットアウトできます。

これが一番ベストですね。

洗濯機排水トラップの構造

MIYAKO MB44CWH-65 の場合です

今回取り付けた、MIYAKO製のMB44CWH-65はこのようになっています。

ゴムエルボに洗濯機排水ホースを接続し、枠(本体)から下は床下の排水パイプ(塩ビ管)の中に入るわけです。

洗濯機排水トラップ各部の名称

ワンの封水部分

ワンという部品がカップ状になっていて、これがトラップです。

カップ部分には常に水が溜まって排水管からの臭気や虫をシャットアウトし、洗濯のときは、ワンのカップからオーバーフローした排水が流れ出るという仕組み。

トラップの選び方

配水管のサイズに合ったものを選ぼう


洗濯機の排水ホースが届く範囲の床に、排水管が来ていることが大前提。 トラップはここに取り付けるので・・・

自分で家を作るときは、もちろん各種の排水管を基礎工事の段階で設計しておかなくちゃなりませんが、キッチン、風呂、洗面所などメジャーなもののほかに、洗濯機の排水管も忘れずに設置しておきましょう。

洗濯機の横の床面に設置されているVU65の排水管

洗濯機排水トラップは、塩ビ管のサイズによって、50用、65用、75用・・・というふうに商品の種類があるので、自宅の排水管(塩ビ管)のサイズに合ったものを選ぶ必要があります。

どの商品(トラップ)が適合するか知るためには排水管のサイズを測ればいいわけですが、塩ビ管のサイズというのは下記のようになっています。

おもな塩ビパイプの外径・内径一覧

塩ビパイプの外径・内径 (単位:ミリ)
塩ビパイプの内径と外径の表(サイズ50~100)

塩ビ管には肉厚のVP管と肉薄のVU管があります。 同じサイズ名なら、どちらも外径は同じ。
でも肉厚が違うため、内径は違います。


VP管は、給水管のような常に圧力がかかるところに使われるため肉厚になっていて、そのため内径は小さいです。

VU管は、排水管のように圧力があまりかからないところに使われるので肉薄でも良く、そのため内径がVP管より大きいわけですね。

塩ビ管の内径を直尺で測定。結果は71mm

うちでは、トラップを取り付ける塩ビ管の内径は71mmでした。 つまりVU65ということなので、これに合ったトラップを選びます。

トラップはVP・VU兼用になっている

VP管とVU管では内径が違うのに、洗濯機排水トラップって、VP管・VU管兼用で、どちらでも使えるようになっているんですねー。

なぜかというと、本体外周に「ソケット」という薄皮のようなものがついていて、これがVP管とVU管の厚みの差を調整しています。

ソケットを付けたままだとVU管に適合し、ソケットを外すとVP管の内径にぴったりフィット!・・・ということになるんですね。

ソケットを外した状態
ソケットを外し、VP管用にした状態

試しに寸法を測ってみたら、先端部の直径は根元よりも少しだけ細くなっていることに気が付きました。

以下の画像は、ソケットを装着してVU管用にした状態なんですが、根元の直径は71mmなのでVU65の塩ビ管の内径と同じ。

先端部はそれより1.5mmほど狭い。 つまり、排水管に挿し込みやすいけれども、最後にはしっかりフィットする仕組みのようです。 うまく出来ている!
ソケットを装着し、VU管用にした状態。先端部と根元では直径が違う。

実際のトラップ取付け作業

排水トラップの取付け手順

洗濯機排水トラップの各パーツを分解

購入した洗濯機排水トラップはこんなパーツで成り立っています。


塩ビ管を床面と同じ高さに、パイプソーで切断

まずは排水管を、床面と同じ高さで切断します。

塩ビ管をカットするには、普通のノコギリでも切れることは切れますが、やっぱりパイプソーのほうが切れ味が良くていいですね~

Z パイプソー240

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塩ビパイプ用接着剤を排水管の内側に塗布
塩ビパイプ用接着剤を排水管の内側と・・・
塩ビパイプ用接着剤をトラップの枠外側に塗布

枠(本体)の外側に塗ります。

今回はVU管なのでソケットを装着。 そのため、ソケット内側にも接着剤を塗って枠に被せています。

トラップの枠のツバ裏にシリコンコーキング材を塗布

さらに、枠のツバ裏にシリコンコーキング材を塗布。 床面との隙間をシーリングし、防水を完全にするためです。

トラップの枠を排水管に挿入

排水管の中に挿入し、ぎゅーっ!と押し込みます。 程よい抵抗感で、きっちり床面に密着しました。

ネジで床に固定
付属のネジ3本で床面に固定します。

化粧カバーとワンを装着
ワンを入れ、化粧カバーをかぶせ・・・
ゴムエルボを装着

ゴムエルボを入れてロックナットを回せば、トラップ自体の取付けは完了。 簡単です。(^^)v

洗濯機排水ホースの先端部と「インナー」

洗濯機の排水ホースとの接続は、排水ホースをゴムエルボの中に突っ込んでバンドを締めるんですが、

購入したトラップには「インナー」という部品が付属していて、これを排水ホースの中に入れることで、バントを締めてもホースがつぶれないようになっています。

でもうちの洗濯機のホースは最初から堅いインナーが付いているのでパス。

排水ホースとトラップを接続

排水ホースを接続しました。 これですべて完了!

ちなみにうちでは排水ホースが長いため、そのままでは途中が垂れ下がって二重トラップの状態になりそうなので、高さ調整の台木をホースの下にかませています。

二重トラップとは排水経路の中にトラップが2つある状態で、この状態になると排水の流れが悪くなるとされています。

トラップの掃除は簡単!

ロックナットを回して緩める

長期間使っていると、トラップの封水部分に毛やゴミが溜まることがあるので、取り出して掃除するのが良いんですが、これは簡単にできるようになっています。

ロックナットを緩めればゴムエルボの部分が外れるので・・・


ゴムエルボが外れ、中のワンを取り出せる

中に入っている「ワン」だけを取り出して掃除できます。

あと、洗濯機を何か月も使わないでいると、ワンの中の水がすべて蒸発してなくなってしまうことがあり、そうなると封水がないため臭気を遮断できません。

時々点検して、ワンの中に水をいれてやりましょう。

洗濯機排水トラップ VP50/VU50兼用

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関連する商品など

接着材・コーキング不要の便利商品も出ました


この記事を書いた後、新たに便利な商品が開発されたようです。

配水管(塩ビ管)との接続に接着材が不要で、代わりに付属の「接続ゴム」を用いるタイプ。

このため、排水トラップは簡単に交換することが出来、現状復帰が必要な賃貸の場合でも使えるし、クッションフロアの交換も簡単にできる優れもの。

ミヤコ 洗濯排水トラップ のりなし
VP50/VU50兼用

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洗濯機パンの排水口から泡が逆流するのを防ぐトラップ


洗濯機パンを使っている場合、排水口から泡が逆流してくることがありますね。

それを防ぐことが出来る便利なトラップも市販されています。

メーカーさんの解説動画を下に貼っておきます。↓

動画  1分12秒
↓↓↓

ミヤコ 横引トラップ泡逆流防止付

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洗濯機の振動が気になる場合は防振ゴム


排水トラップに関連して、洗濯機まわりの便利グッズを・・・

高性能防振ゴムの「ハネナイト」を使用しているので、これを洗濯機の足の下に敷くことで高い防振効果。 

ほとんどの洗濯機に装着可能な両面使用で、さらに薄型なので設置が簡単なタイプです。

東京防音 洗濯機用防振ゴム
TW-660 ニューしずか

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書いた人 ・ 運営者

氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。


 


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