シャワートイレの交換・取付け方法 inax
トイレの便座って、自分で交換や取付けができるんです。 本体の設置や、給水管の接続なども簡単です。
交換・取付けをプロ頼むといくらかかるかというと、INAXのサービスセンターに聞いたところ、取付け工事費が 6,000円+出張費が 2,500円(いずれも税抜き。2019年実績。)とのことでしたので、自分でやってこれを節約できればかなりお得ですね。
(^^)v
このページでは、私が自分で交換・取付けを行った INAXのCW-KA22 のシャワートイレ(リモコン操作タイプ)を例に、交換・取付け作業の内容を詳しくご紹介します。
必要な工具など
交換・取付けに必要な工具は以下の3種類だけです。
- 手回しドライバー (プラスとマイナス)
- ウォーターポンププライヤー
- 穴をあける工具。 リモコンを壁に取り付ける場合は、壁に直径6mmなどの穴をあけるため。
(例えば電動ドリルやドリルドライバー、6mmビットなど。 ただし壁に直接木ねじが効く場合は不要)
ウォーターポンププライヤーは一家に1個あると便利ですよ
今回のようなシャワートイレの交換に限らず、水周りの修理・補修などには必ずといっていいほど使う工具なので、これを持っておくと将来ずっと役立つはずです。
シャワートイレを買うと、本体のほかにこんな部品がセットになっています
商品の箱を開封した状態です。
これはうちで購入したINAXのCW-KA22ですが、シャワートイレ本体のほかに、リモコン、本体給水ホース、本体着脱プレート、上面ボルト、分岐金具とパッキン、クリップ(管の接続に使う)が同梱されています。
まずは、古い便座を取り外す
取り外す直前の古い便座です。同じくINAX製です。もう15年半も使ってきました。
さすがに寿命がきたのでしょう。シャワーの勢い調整が効かなくなったほか、水漏れも発生していました。
取り外す手順は、・・・
- 止水栓を閉める
- 電源を抜く
- 貯湯タンクの水を抜く
- 分岐管を取り外す
- 便座本体を取り外す
1、止水栓を閉める
止水栓は普通はこんな感じになっているので、マイナスドライバーで時計回りにいっぱいに回して締め、給水を止めます。
(うちの場合はちょっと違うタイプですが・・)
2、電源を抜く
もちろん便座の電源も抜いておきます。
アース線も繋がっているはずなので、これも外しておきます。(ドライバーでネジを緩めると外せます。)
3、貯湯タンクの水を抜く
シャワートイレにはシャワー用のぬるま湯が溜まっているので、水抜き栓を抜いて、中の水を全部抜いてしまいます。
うちの古いシャワートイレは1.4リットルも溜まるタイプなので、洗面器のような大きな容器で受ける必要がありました。
4、分岐管を取り外す
次に分岐管を取り外します。 トイレでは普通、給水管から- トイレのロータンクに向かう管
- シャワートイレに向かう管
ウォーターポンププライヤーで袋ナットを回すことで簡単に取り外せます。(モンキーレンチなどでも可)
分岐管が取り外されました。
規格が合えばそのまま使えるけど、シャワートイレを買うと付属品として新しい分岐管も付いてくるので、もちろん新しい方を使います。
5、便座本体を取り外す
シャワートイレ(=便座)は、トイレ本体にある2つの穴を貫通する2本のボルト類で固定されているのが多いですね。
うちの古い便座も、トイレ本体下部にあるナットを回して外し、便座を上に引き上げることで簡単に取り外せます。
古い便座や給水管類もすべて取り外した状態です。
では新しいやつを取り付けましょう。
新しい便座を取り付ける
新しい便座を取り付ける手順は・・・
- 新しい分岐管を取り付ける
- 本体着脱プレートを取り付ける本体着脱プレートを取り付ける
- 給水ホースを便座に取り付け
- 便座をトイレ本体に取り付ける
- 給水ホースを分岐管に取り付ける
- 壁にリモコンを取り付ける
- 新しいアース線を繋ぎ、電源を入れる
1、新しい分岐管を取り付ける
新しい分岐管を取り付けます。
付属のパッキンを、間違えないようにセットして・・・ ウォーターポンププライヤーで袋ナットを締めることで、簡単に取付け完了!
トイレのロータンクに向かう給水管が、この例のようにフレキ管の場合は何も問題ないんですが、もしもサプライ管だったら、この際、フレキ管に取り替えるといいです。
フレキ管というのは、上の写真のように蛇腹になっていたりして、グネグネを曲げることができるタイプ。
一方、サプライ管には蛇腹などはないので、曲がることもありません。長さの調整ができないんですね。
このため、分岐管を新たに取り付けると、その分長くなるため、サプライ管を元通りに取り付けることができないです。
サプライ管を切断して調整する方法もありますが、技術的に難しいし工具も必要になるので、こういう場合はそれまでのサプライ管を廃棄して、新しくフレキ管に替えてしまったほうが楽です。(^^)v
上の画像は私が以前、知人のアパートのトイレをウォッシュレットに交換してあげたときのものですが、もとがサプライ管だったためフレキ管を別途購入して取り替えました。
※ アパートなので転居するときに現状復帰させる必要があるため、取り外したサプライ管や便座(シャワー無し)も保管しておきました。
ロータンクと繋ぐ給水管はシャワートイレの商品内容に含まれないので、こういうケースの場合は給水管(フレキ管)を別途購入しないといけないです。
いろんな長さのものが市販されてるけど、大抵のトイレでは50cmもあれば十分かと思います。
2、本体着脱プレートを取り付ける
トイレ本体にある、便座を固定するための2つの取付穴です。間隔は14cmです。
おそらく国内のメーカー製は、ほぼこの14cmで間違いないと思うのですが・・・
うちはこれまで、トイレ本体はLONCLEAN、便座はINAX と、違うメーカー製だったけど穴の間隔は同じなので、異種メーカーどおしでも問題なく設置できていました。
もし海外メーカーとか、あまり聞いたことのないメーカーのものならば、便座の取付けボルトの間隔が14cmかどうか確認したほうがいいでしょう。
まずは本体着脱プレートというものを所定の位置に置きます。
このとき、便器が標準サイズか大型サイズかによってプレートを置く位置が違うので、取付穴から便器先端までの距離を測って決めるんですが、
シャワートイレ(=便座)の取付け説明書自体にこれを簡単に決められるメジャーが印刷されているので、迷うことはないです。
上面ボルトというものを穴に差し込んでプレートを固定します。
上面ボルトの周囲はゴム製でしたが、これを挿し込むのがけっこう堅い!!
かなりの力が必要でした。
説明書には「ゴム部に水をつけると挿入しやすくなります。」と書いてあります。
1本はそのようにして問題なかったのに、もう1本は油断して水をつけずに挿入してしまったためとても堅く、最後まで入れるのが一苦労でした。
説明書を軽んじてはいけませんね。 (^^ゞ
最後にドライバーでネジをしっかり締め、本体着脱プレートの固定が完了です。
3、給水ホースを便座に取り付け
次に給水ホースを便座に取り付けます。 これは便座を裏から見た様子。
給水ホースの先端を、便座の給水ソケットに
挿し込んで・・・
付属のクリップを掛け・・・
クリップをカチッ!と締めるだけで完了
とても簡単。
4、便座をトイレ本体に取り付ける
便座本体を本体着脱プレートの前に置き、そのままズズッと後の方へ押していくと・・・
カチッ!となって本体着脱プレートと連結されました。これで動きません。
ちなみに便座を取り外すときは、便座の右側側面にあるロックレバーを押しながら手前に引き抜くのだそうです。
5、給水ホースを分岐管に取り付ける
給水ホースの反対側も分岐管に接続します。
やり方は全く同じで、このクリップでカチッ!とはさむだけ。
これにて本体と給水管関係は全部終わり。
6、壁にリモコンを取り付ける
うちの場合はリモコンを取り付ける壁が石膏ボードなので、説明書に従い、取付け位置にまず直径6mmの穴を2か所あけました。
付属のプラスチックアンカーです。これを穴に打ち込みます。
壁を壊さないよう、静かに丁寧に打ち込んでいきます。
このプラスチックアンカーが木ねじの受け材になるわけです。
リモコンのホルダーを木ねじで固定しました。
そしてホルダーの上からリモコン本体を落とし込んでセット完了。
リモコンの電源は単三電池2本です。
ちなみにリモコンは壁のどこに取り付けても良いわけではなく、信号を確実にシャワートイレ本体で受信するために、取り付けできる範囲が決まっています。
もちろん、人が便座に座ったときに楽に手が届く位置なんですが、INAXのこの商品の場合、縦40cm、横30cmの範囲があります。その中に収まれば良いわけですね。
7、新しいアース線を繋ぎ、電源を入れる
アース線をアースターミナルに繋ぎ、電源プラグをコンセントに挿して、すべて完了!
シャワートイレ(ウォッシュレット)は電化製品なので、万一漏電があった際には感電のおそれがあります。
なので、アース線は必ずターミナルに接続しましょう。
シャワートイレの選び方 メモ
以前うちで使っていたのは、同じくINAXの CW-K33型というもので、特徴としては便座のサイドに大きな貯湯タンクがついているやつです。こんな感じですね。↓↓
しかし今回購入したシャワートイレは、サイドにこのようなものはついていません。
なので、デザイン的には割とスッキリしていて、このタイプに決めた主な理由になっています。
両者はそれぞれメリット、デメリットがあるはずですが、どこがどう違うのでしょう?
もちろん、求める性能やデザイン、家族構成などによってもどちらを選んだ方が良いかが違ってくるわけです。
これについては私もこれまで考えたことがなかったのですが、今回の交換を機会に少し勉強しました。
点検に来てくれたリクシルの作業員の方や、リクシルのショールームの店員さんから教えてもらった話、及びそのときの経験談から、シャワートイレの選び方の参考になればと思い、以下にメモ書きしておきます。
サイド貯湯タンク方式はとにかくシャワーの勢いが良い。温度も安定
リクシルの商品でいうと、2019年現在、サイドに大きな貯湯タンクがつくタイプはこんな感じになります。↓↓
シャワーの操作は貯湯タンクのボタンで行いますが、オプションで壁リモコンも付けられます。
特徴はもちろん、サイドにある大きな貯湯タンクですが、このおかげでシャワーに使用する「ぬるま湯」を1.4リットルも溜めておくことができます。
貯湯量が多いということは、何人かが連続して使っても湯切れしにくいというメリットがあるわけです。
そしてこのタイプの最大のメリットはシャワーの勢いが強いこと。
「おしり吐水量」のスペックは毎分0.5リットル(最弱)~1.5リットル(最強)です。
サイドタンク無しは、見た目スッキリで価格もリーズナブル
一方、サイドに貯湯タンクがないタイプはこんな感じです。↓↓
シャワーの操作は壁リモコンで行います。
サイドタンクが無いので、「ぬるま湯」をどこに溜めておくのかというと、便座の奥の太い部分にタンクが隠されているんだそうです。
ただしそこは狭いので、貯湯量は0.67リットルで、貯湯タンク式の半分以下です。
貯湯量が少ないとどうなるかというと、家族の人数が多くて、例えば朝の忙しいときに間隔をおかずに連続して使用された場合、後のほうの人が使うときのシャワーは「ぬるま湯」ではなく「冷たい水」になってしまうわけです。
(-_-;)
タンクに給水された水がヒーターで適温になるまでに10分程度はかかるからです。
もう一つの留意点はシャワーの勢いですが、「おしり吐水量」のスペックは毎分0.27リットル(最弱)~0.57リットル(最強)です。
ということは、このタイプでシャワーの勢いを最大にしても、貯湯式の最弱に近い勢いしか得られないということになるわけです。
うちに来たリクシルの作業員さん曰く、「これまで貯湯式を使ってきたお客さんがサイドタンク無しに変えたら、シャワーの勢いに不満を感じると思いますよ。」
とのこと。
うーん、お話だけ聞くとデメリットが多そう・・・
でもデザイン的には(特に妻は)、サイドタンクのないすっきりしたタイプが良いというし・・・困った!
ショールームで実際にシャワーの体験をしてみました
現物を見たり触ったり、詳しい話を聞きたいときは、やっぱりメーカーのショールームに行ってみるのが良いですね。
盛岡市にあるリクシルのショールームに夫婦で行ってみました。
残念ながら貯湯式の現物はありませんでしたが、店員さんにこれまでの話を相談したところ、
「ここ(ショールーム)のトイレはKAシリーズなので、実際にシャワーの強さを体験されてはいかがでしょう。」
と、言ってくれました。
もちろん二人ともそれぞれ体験してきましたよ。
その結果、案外いいじゃん! という印象だったのです。(^^)v
スペック的には吐水量が少ないけれど、実際に使ってみると私的には十分満足できるものでした。
もちろん以前のものほど強力な勢いではないけれど、これまでだって「最強」にして使っていたわけではないんで、実用的には十分ではないかな。
もう一つの問題である貯湯量が少ないことについても、うちは家族が少ないので、連続使用で冷たい水が出てくるなんてことはそうそうないだろう・・・と予想され、結果的にサイドタンクの無いタイプに決めたのでした。
価格も、大きな貯湯タンクのあるタイプよりだいぶ安いしね。
以上、シャワートイレを選ぶ際のプチ情報でした。(^o^)┘
「洗浄強さ」は6段階ありますが、いつも4番目で使っていてこれで満足しています。 最強(=6番目)にすると痛いくらい(笑)ですので、このタイプの便座でも温水シャワーの勢いは充分と感じます。
ちなみに、うちで購入した CW-KAシリーズでも、KA21,KA22,KA23 の3種類あります。
KA21は・・・ まあ、基本的な性能のみですね。
KA22は、温風乾燥の機能がついています。
KA23は、温風乾燥機能はなく、鉢内除菌という機能がついています。
温風乾燥をこよなく愛する私としては(笑)、当然! KA22をチョイスしたわけです。
カラーはそれぞれ、ピュアホワイト、オフホワイト、ピンク、ブルーグレーの4種類。
うちは便器がピンクなので、便座も当然ピンク。
なお、CW-KA22 は、定価だと 104,000円 もしますが、ネットで買うとだいぶお安くゲットできます。
私はAmazonマーケットプレイスで購入し、送料込で 41,700円 で入手できました。(^^)v
2023年現在、このシリーズは販売していないようですが、後継機をリンクしておきます。
氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。
自分で住処を作れるようになろう!
DIYで本格的な木造建物を作る方法を、動画で詳しく解説したDVDです。 私の作品です。
ご自分で家を建てるために、きっとお役にたつと思います。