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床下点検口を作る

床下点検口 606
床下点検口は、新築のときに作ってしまうのが断然簡単ですが、今回はすでにある床を開口し、後付けで床下点検口を作った例をご紹介します。
   【 目 次 】
1、床下点検口作りの手順
2、試し開口
3、正確な開口位置と受け材の配置を検討する
4、本開口と外枠取付け
5、内枠作り、完成

床下点検口作りの手順

今回使った床下点検口は『SPG床下点検口 606

約60cm四方の広さで、カラーはブロンズとシルバーの2種類 アルミ製の外枠、内枠、半回転取っ手と付属のビス類が同梱されています。

商品の箱に施工手順の説明が書いてあります。 画像でお見せするとこんな感じ。

床下点検口施工手順書1床下点検口施工手順書2

床下点検口施工手順書3床下点検口施工手順書4

さて、点検口についている施工説明書の手順1には
床面を開口し、開口部を根太で補強し、点検口の外枠を受ける桟を取り付ける・・・と、さらっと書いてますが、これが一番難しい。(^_^;

新築のときの床作りと合わせて点検口を作るなら簡単でしょうが、
今回はすでに住んでいる状態の床に開口して作るので、まず第一番に、床下の根太がどのような位置にあるのかわからないと面倒です。

指定寸法どうりに開口したら面倒な位置に既存の根太が現れた!・・・なんてことがないよう、あらかじめ根太の位置がわかっていれば効率よく出 来るはずですが、セルフビルドした家といえども、床下の正確な根太の位置までは覚えていないです。(^_^;

そこで今回は、
1、予定の開口より小さく試しに開口し、根太の位置や間隔を確かめる。
2、最も効率よく設置できる点検口の位置を決め、本開口する。
3、補強が必要なら新たに根太や桟を取り付け、外枠を完成させる。
4、内枠を作ってはめ込む


・・・という手順で進めます。

試し開口 (根太位置確認のため)

開口予定位置に外枠を仮置きここが今回床下点検口を設ける場所。

かつて猫を3匹飼っていたとき「猫トイレ」を置いていたコーナーです。
(猫たちは20年以上生きて大往生しました。今はいません。)

予定の場所にアルミの外枠を仮置きしてみます。

外周部にマスキングテープで目印仮置きした外枠に合わせマスキングテープで目印を貼りました。
このサイズ約60cm四方

この中心付近に、30cm四方くらいで試し開口します。

丸鋸の刃の出を24mmにセットフローリング 12mm
下地合板   12mm
合計  24mmなので、刃の出を24mmにセット

丸鋸で切り込んだ後丸鋸で切り込みを入れました。

室内で丸鋸を使うとすごい木屑 マスク必須!

床の上から丸鋸の刃を入れてカットする方法

ちなみに、床の上から丸鋸の刃を入れて切り込むときは、こんなふうにすると良いです。
丸鋸ベースの前端部を床につけ、指で押えます。
ベース後方は上げておき、刃を浮かした状態で回転させ、ゆっくりと下げて切り込み、ベースが完全に床に密着したら丸鋸を前に進めます。

※ ベースが床に密着したら、安全カバーを上げるために押えていた指をはなす。
※ 体は決して丸鋸の真後ろにしないこと!(もしキックバックしたら、真後ろに体があると非常に危険!

試し開口して床板を取り除いたフローリングと下地合板を取り除いたら根太が現れた。

ボード状断熱材を鋸で切るボード状断熱材はノコギリでサクサク切れますよ♪
先の細い、剪定用鋸なんかが特に便利。

根太のピッチを計測隣の根太との距離を測ってみたら。内々で258mmでした。
根太自体の巾は45mmなので、根太のピッチ(芯々の間隔)は
258+45=303mmということになります。

※ 通常、フローリング床の場合の根太ピッチは303mm、畳床の場合は455mm

さあ、これをもとに床下点検口を開口する正確なラインを考えます。


正確な開口位置と受け材の配置を検討する

試し開口の結果をもとに、最も効率よく、手間が少なくなるような、開口位置と受け材の配置方法について検討します。

以下のA案とB案を比べてみましょう。

開口位置の検討  A案

既存根太の真上に開口部の端を持ってくる案 開口の指定寸法は縦横ともに606mmです。
これを、イラストの赤枠のように配置するのがA案

(もちろん、中央の根太は開口後にカットしてしまいます。)

左右両サイドは既存の根太を下地としてそのまま利用できるのがメリット

平面的には何も問題なく、これが一番良さそうだけど、高さ方向でちょっと問題ありです。

床下点検口の標準断面図メーカーのHPから標準断面図を拝借

外枠の高さは27.8mmです。

一方、うちの床の構造はフローリングが12mm、下地合板12mm
これの計が24mmです。

高さ24mmでは外枠を設置できない模式図だから、下地合板までを丸鋸で切断した真下に根太があった場合、床面から根太までの高さのは24mmなので、27.8mmの外枠をはめようとしても、高さが足りません。

床板が15mm厚さのものを使っていて、下地合板が12mmなら、合計厚さが28mm程度になり、これでピッタリ!とっても簡単!

・・・ということになるんでしょうが、残念ながらうちの床はそうなっていなんだよね (^_^;

根太を一部欠き取ることにより外枠を設置できる模式図
この位置で外枠を設置したいときは、最初から丸鋸の刃の出を28~29mmにしておき、根太の上部を一部、鑿で欠き取るということになりますね。


開口位置の検討  B案

既存根太からずらして開口位置を設定する案もう一つの案は、左右の開口ラインを根太の真上ではなく、少しずらす方法

開口部右側の断面模式図この場合、イラスト右側の開口ラインの断面はこんな感じになってます。

※ 根太の端ギリギリに切っても同じことだけど、完全にギリギリのラインでカットするのは難しいので、数ミリ~1センチほど離してカットするのが現実的

受け桟と外枠の関係模式図これだと点検口外枠を設置して、高さ現物合わせで受桟を固定すれば良いので、施工としては一番簡単で手間がかからないように思います。

開口部左側の断面模式図ところが反対側(イラスト左側)のほうは、このように床切断ラインの下に根太がなく、強度的に弱いので、補強しなくちゃなりません。

開口部左側の納め方 断面模式図もちろん、開口部の内部にある既存の根太はすべて撤去して、新たに根太と受桟を追加することになるんですが、この作業はけっこう大変そうです。


結論

A案、B案ともに少し面倒な作業がありますが、どっちかというとA案のほうが楽そうなので、今回はA案を採用することにします。

本開口と外枠取付け

本開口のための墨付け 正確な、606×606mmのカットラインを引きます。
直角も正確に・・・

丸鋸カットラインの端部を鑿で仕上げカット試し開口と違い、本番では丸鋸のカットラインがはみ出ることは許されないので、カットラインの端部はどうしてもカットの深さが浅くなってしまいます。

端部は鑿で仕上げます。

既存の床板や断熱材の取り外しフローリングと下地合板を、取り外しました。

もちろん断熱材も根太もカットしてしまいます。

開口の完了さあ、これで開口が完了。

じつは丸鋸のカットラインは、根太の上ではあるものの、中心を少しずらしました。

床板と根太とビスの位置関係模式図 なぜかというと、根太の中心ラインは下地合板を固定するときのビスが打たれているので、そこを丸鋸で切ると刃を傷める恐れがあることと、ビス頭が半分だけ露出した状態では抜くのが容易ではないからです。

だから、開口部の左右とも、カットラインは根太中心より1cm右へずらしています。

こうすると右側の根太にはビス頭が完全に露出するので抜くのが簡単。
一方、左側の根太はそもそもビス頭は隠れたままで何もする必要がありません。

※ ただし、当該根太が下地合板の相端になっていると話は違いますが・・・

根太の上部を一部、鑿で欠き取るさあ、もう一仕事!

根太の上部を4mmほど鑿で欠き落としますが、この作業は、思ったより楽でした。

木目に添って鑿を入れることになるので、簡単に削れます。
※ ただし、あらかじめ丸鋸の刃の出は28~29mmにしておく。

外枠のはめ込みアルミの外枠をはめてみました。

床面との隙間をチェックし、床面にしっかり着いていないところは根太の削りが足りないので削って調整します。

これで左右は問題ないですが、手前と向こう側は既存の根太がブツンと切られた宙ぶらりんな状態なので、補強してやる必要があります。

下地の補強補強の方法はいろいろ考えられるけど、余った1×4材をあてがい、両側の根太に斜めビス打ちで止めることにしました。

一番簡単な方法だけど強度はやや弱い。
でもこの場所は、人が乗ることは滅多にないので良しとします。

状況によっては金物を併用するなり、いろいろ考えられると思います。

外枠の完成最後に付属のビスでアルミ枠を固定し、これにて外枠の完成!




内枠作り、完成

商品の説明書では、内枠に入れる床材は開口して取り出した現在の床材をそのまま使用するように書いていますが、今回のように『試し開口』する場合は現在の床材は切り刻まれてしまうので使えません。

なので同じ柄のフローリングを、バラで1枚だけ購入する必要があります。

市販のフローリング303×1818一般的な合板フローリングのサイズは303×1818なので、1枚買って長さ方向に3等分し、そのうち2枚を使えば足ります。

3等分した長さ=606mm-鋸刃厚さ
内枠に入れる床材の寸法=587mm

2枚合わせて正方形にした状態2枚の「サネ」を合わせ、これで約60㎝強の正方形です。

ただし厚さが12mmしかありません。

メーカーのHPには、「15mm厚までのフロア材対応の床下点検口。フロア材が15mm厚の場合はそのままご使用いただけますが、厚みが満たない場合は捨て貼り等で調整してください。」と書かれていますが、 うちのフローリングは12mm厚なので3mmほど調整しなきゃならないです。

ベニヤ板と圧着 厚さを増やすために、2.5mm厚のラワンベニヤ板を貼り合わせることにします。(3mmのベニヤがないため)

計算上は12+2.5=14.5だけど、結果、これで十分きついくらいでした。

全面的に接着剤が着くよう、板と重石で貼り合わせています。

丸鋸で所定寸法にカット完全に接着してから、所定寸法( 587×587mm )にカット!

取っ手用の穴をあけるためのシール取っ手をつけるために開口します。

現寸大のシールが付いているので、好きな位置に貼ります。

φ22の穴を4か所あければ簡単とのことですが、φ22なんていうサイズのドリルビットは一般的じゃないですね。

こんなときはサイズを自由に変えて穴あけできる『パワーピット』が便利

18mmでの穴あけと、トリマー用の自作テンプレートでも私のパワーピットは長年使って切れ味が悪くなってしまったので、別の方法でやります。

一回り小さい、普通のφ18のビットで穴をあけ、残りはトリマーに『パターンビット』装着して開口します。

パターンビットを使うにはテンプレート(型板)が必要なので、ベニヤ板で巾22mmに角穴をあけたものを用意しました。

厚さ2.5mmのベニヤ板ならカッターナイフで簡単にカットできるので、このようなテンプレートもすぐに出来ちゃいます。

トリマーで取っ手開口部を仕上げるトリマーで開口

とてもきれいな穴をあけられます。

付属の半回転取っ手と、開口した部分付属品を開口部に取り付けて・・・

取っ手を取り付けた取っ手がつきました。

※ 説明書では、先に取っ手を取り付けてから内枠にはめ込むように書かれていますが、それだとやりにくいです。

今回はこの後いったん取っ手を取り外し、内枠にはめ込んでから最後に取っ手を取り付けました。
そのほうが断然やりやすいデス!

アルミ製内枠と鉄製の補強材これが内枠の部品

アルミ枠と、補強材2本

アルミ枠の中に、床材を補強材を挿入『コ』の字型に組まれたアルミ枠の中に床材を挿入し、合わせて補強材も入れていきます。

枠どおしと床材、補強材をビスで固定アルミ枠どうしと床材、補強材とも、付属のビスで固定

※ これは裏面から見たもの

取っ手を裏側から見た状態最後に取っ手を取り付けて、内枠の出来上がり

床下点検口の完成状態外枠に落とし込み、床下点検口が完成しました!

フロア材の色調が微妙に違うけど、ご愛嬌 (^^ゞ

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