自作の引き戸
開口部を大きく取れる「両開き」の引き戸
小屋の内部から

外側から見たところ
施工 2005年
小屋(=工房)の玄関は開口部を大きく取りたいので、両開きの引き戸にしました。
以前作った小屋のときも引き戸でしたが、その時は床にレールがありますが、頻繁に出入りする小屋だとレールが邪魔に感じるので、今回はレール無しです。
戸車が直接床面の上を転がって、引き戸が開閉します。
このページは、そういう引き戸作りの工程をご紹介します。
自作引き戸の「かまち」は、間柱材(30×105×3000)を材料にしたんですが、製作過程の写真を撮ってませんでした。
以前作った小屋の引き戸と、全く同じ作り方なので、そのときの画像を借用して・・・(^^ゞ
こんな感じで加工します。

① 丸鋸で数本切り込みを入れ

② ノミで荒くさらい

③ トリマーで底さらい

④ カマチの溝が出来た
戸車の取付け
縦枠の底に戸車を取り付ける工程は以下のとおり。↓↓


戸車の大部分は縦枠の中に埋まるので、その分の穴を掘ります。
穴を開ける位置決めは、やはり現物合わせが一番!
画像は二丁鎌ケビキを使い、同時に2本の線をけがいています。
戸車の『車』の部分は深く掘りますが、両端部は金属のプレートの厚み分だけ掘れば良いので、ここはトリマーを使いました。


正確に掘るため、平行ガイドを付けています。(ガイド無しでは、暴れてしまって正確に加工できない。)
これでまず全体を浅く掘りました。


戸車の『車』が入る部分を深く掘るため、まずはドリルでドドド・・・
その後、ノミで整形します。


掘り取りました。 戸車を釘打ちして完成 (^^)
音が静かなように、ゴム製を購入。
仮組み&走行チェック

戸車がついたまま、取りあえず枠だけ仮組みして、玄関を滑らせてみます。
引き戸が歪んでいると真っ直ぐ進んでくれないのでは?と思っていたら、大丈夫でした(^^)v
枠だけだと、カル~イ♪

レールがないので、引き戸が動く部分に「堤防」をつけなくては・・・
引き戸本体からわずかに余裕をもたせて、角材を固定しました。余裕巾は、スコヤ(直角定規)をはさんで出しています。
本組み&取り付け
引き戸枠材の一方の側面を取り外し、あらかじめカットしておいたOSB合板と、中空ポリカボードをはめ込みます。


中空ポリカボード
どちらも接着剤は使わず、ただ単にはめ込んだだけ。(かまち枠の中にはめ込む「鏡板」の部分と、かまち枠材双方の、湿度変化による収縮度合が違うため、一般に、鏡板とかまち枠材は接着せず、自由に収縮できるようにします。)


枠材を元に戻して完成。


自作の玄関引き戸が出来ました(^^)
スンゴイ単純な作りだけど、作業小屋には十分。けっこう気に入ってます。

上の走行溝の真ん中に、ストッパーとしてゴム板を貼った木片を固定。
引き戸がストッパーに当たる部分のカドは、少し欠き取っています。
以前作った小屋の引き戸と同じ仕組みですね。
氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。