網戸の自作方法
網戸は好きなサイズとカラーで自作することが出来ます。 網戸用ネットと、少量の木材及び蝶番を使います。
製作過程をご紹介します。 材料費千円程度でできますよ。(^^)v
以下のものは私の自作網戸の一例です。↓

サッシと同じ白に、水性ペンキで塗装しています。

当然、網戸は横にスライドさせることができます。

大きさは縦2m以上あるので、歪まないように四隅に補強材を取り付けました。
既製品のサッシに合う専用の網戸(メーカー純正)は価格がかなり高いので、私は網戸も手作りしています。
これらのいいところは、何といっても安上がりなこと!!
壊れても簡単に修理できるし、サイズやカラーも自由自在 (^_^)v
網戸の作り方
1,網戸の作り方の概略図
作り方の手順は、基本的に次のとおりです。
1、木枠を「ロ」の字型、または「日」の字型に組む。

2、木枠の外周近くに、トリマーを使って巾4mm、深さ5mmの溝をグルリと一周掘りまわす。
(この溝に網戸ネットを押えるゴムが入ります。)

3、引き違い窓に取り付ける場合は、木枠の上下にも溝を掘る。
(サッシのレールに引っ掛けるための溝です。)

4、網戸ネットを張って完成!

・・・それでは製作手順を詳しく見てみましょう。
2,木枠を作り溝を加工する

網戸本体の材料は木材です。まずは木枠の部材を切り出します。
縦枠2本、横枠2本が最低必要です。大きな窓の場合は補強のために中桟を1本入れると丈夫です。
私は板の厚さを24ミリ、巾は、縦枠が3センチ、横枠が6センチとしました。
横枠を縦枠ではさむように使います。

木枠をビス止めします。この際、木枠が細くてそのまま打ち込めば割れるため、キリまたはドリルで下穴をあけてからビスを打ち込むと良いです。
なお、ビスは普通のコーススレッドではなく、割れを防ぐためにもスリムねじの方が良いと思います。

枠を組んだ状態で、径4ミリのストレートビットを装着したトリマーを、ストレートガイドをつけて走らせ、枠の4周に溝を切ります。
(網を固定するための押さえゴムには太さの種類がいくつかありますが、ここでは径4.5ミリのゴムを使います。このゴムを押し込む溝の巾は4ミリが丁度良く、また、溝の深さはゴムの径よりやや深い5mm程度が丁度良いようです。)
中桟で網を分離する場合には中桟にも溝を切ります。
この場合はベニヤ板などを仮止めしたものをフェンス代わりにして、トリマーのベースプレートをあてて直線に溝を切るといいです。

引き違い窓にはめ込むタイプの木製自作網戸をつくる場合には、上の枠の上、下の枠の下にも溝を切ります。
上の溝は深く、下の溝は浅くしておきます。
深い溝の場合は一気にあけるのは大変なので、2~3回に分けて徐々に深さを深くしていきましょう。

網戸ネットを張る前に、塗装するものは塗装しておきます。
うちでは窓枠が白いので、自作網戸の枠も白くペイントしています。
3,網戸ネットを張る

ネットの張り付けに使用する材料・道具
左上が網戸張替え用押さえゴム(太さ4.5mm)
右上がネット
下が網戸張替え用ローラー

網戸ネットの張り替えと同じ手順で、ネットを張ります。
木枠の大きさより一回り大きなネット(網戸用の網)を木枠に乗せます。

網戸張替え用ゴムの端を、コーナーの溝にL型に入れ、網を止めます。


そのゴムを溝の上に真っ直ぐに置き、溝と網目を平行にしてから、もう一方の端の溝にもゴムを入れ、網を仮止めします。

ローラーで溝にゴムと網を押し込んでいき、仮止めをはずしコーナーまで押し込みます。

残りの2辺にゴムを押し込む際は、手のひらで枠の内側のたるみを取るように、網を少し外側に引っ張り加減にし、添えた手の長さ分だけローラーで押し込むようにします。手を順次ずらしながら押し込んでいきます。

押し込みを終えたら、たるみのないのを確認してカッターナイフで余分な網を切り取ります。

網を張った側から見たところ

反対側の面から見たところ。
こちらの方がスッキリしているので、どちらの面を室内にするかあらかじめ決めておきます。
網戸の取り付け方
1,扉式に取り付ける場合


この写真のような『縦すべりだし窓』には、引き違い窓のような固定式の網戸は取り付けられません。
かといって、メーカー純正のロール網戸を買うとなると、「なんでそんなにするの!」と驚くほど価格が高いんですよね (^_^; まあ、何か所かはロール網戸を取り付けていますが・・・
こういう箇所には、手作り網戸に丁番を付け、扉のようにして取り付けています。
閉めるときは掛け金で固定します。
2,引き違い窓に取り付ける場合

引き違い窓にはめ込むタイプの木製自作網戸をつくる場合には、上の枠の上、下の枠の下にも溝を切りますが、この溝を、普通の網戸のようにサッシの一番外側の突起に引っ掛けるわけです(^^)v
なお、引っ掛ける手順を考えると、上の溝は深く、下の溝は浅くします。
(取り付けるとき、まず上の溝をはめ込み、目一杯上に押し当てて下の溝を引っ掛け、そのまま下に落とす・・・という手順なので、上の溝は余裕をもって深くするわけです。障子をはめ込む鴨井の溝が深く、敷居の溝が浅いのと同じ理屈です。)
引き違い窓に取り付ける網戸は屋外側になるので、塗装しておかないと木枠が早く劣化します。(見た目も悪い)
うちの場合は、窓枠と同じ白色にペンキで塗装しています。


このようにレール(出っ張り)に溝を引っ掛けて横にスライドさせます。溝の巾はレールの巾よりやや広めに掘るといいでしょう。
手作り網戸の製作精度が悪くて完全な長方形になっていない場合や、窓そのものが歪んでいると、閉めたときに左右に隙間が出来てしまいます。
樹脂サッシ窓枠は左右にもレール(出っ張り)があるので、、手作り網戸の枠の左右にも、上下と同様に溝を掘っておくと、それらの誤差を吸収して隙間なく閉めることが出来ますよ。
手間をかけず、手っ取り早く網戸にするには
こんな手間をかけて網戸を手作りするのではなく、窓枠内側にマジックテープを貼り、そこに網戸ネットを貼り付けるという簡易な方法もあるようです。