DIYの小屋作りに必要な道具・工具
便利な小道具から、レンタルで使う重機まで
小屋のセルフビルドに特化して、必要な道具・工具を紹介します。
一口にDIY工具といっても、何を作るのかによって必要な工具は千差万別だし、それぞれの工具に求められるスペックも違います。
もちろん高価な工具ほど高性能なので、そういう工具をたくさん揃えられれば理想だけど、予算的に現実的じゃないですよね。(^_^;
使用頻度の高い工具は、多少値が張っても良いものを持ちたいし、反対に頻度の少ない工具には予算を抑えたり、あるいはレンタルで済ますなどして賢くやりたいものです。
私がこれまでに住宅2棟、小屋2棟を作ってきた経験から、必要十分にして最もコストパフォーマンスが良いと考えられるラインナップを列挙したいと思います。
氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。
元岩手県の技術系職員(森林土木・木材関係)
第二種電気工事士、DIYアドバイザー、林業改良指導員及びバックホー等の重機運転資格が有ります。
最低限必要な工具はコレ
インパクトドライバー
現代のDIYは釘よりもネジ(ビス)の時代なので、これは必須工具の代表格といって良いでしょう。
ネジを打ち込む電動工具には他にドリルドライバーがあります。
どちらもネジ締めと穴開け(ドリル)が出来るんですが、両者の特徴の違いはというと・・・
◆ 小さめのネジを確実に(=締め付け力を調節し丁寧に)打ち込む。 例えば丁番のネジ締めなど
⇒ ドリルドライバーが得意
◆ 長めのネジを多数打ち込む(=パワーが必要)
⇒ インパクトドライバーが得意
・・・なので、小屋作りなら断然インパクトドライバーのほうが適しているわけです。
インパクトドライバーには電源コード付きのものとコードレス(充電式)のものがあります。
同じ性能なら、電源コード付きの方がバッテリーが無い分価格もリーズナブルだし、バッテリー切れの心配がない利点があるものの、やはりコードの取り回しが邪魔に感じることと、何より電源が無いところでは使えないという致命的な問題があるため、小屋作りならコードレス(充電式)で決まり! で良いでしょう。
コードレスインパクトドライバーを選ぶ際には、電圧、締め付けトルク、重量、バッテリー容量などをチェックしましょう。
もちろん、電圧、締め付けトルクが大きいほうがパワーがあるので作業がサクサク進むわけだし、重量が軽いほうが快適。
バッテリー容量は大きいほうが頻繁に充電する必要がなくなり作業性向上・・・というわけなんですが、もちろんどんどん高価になっていくので、そこは懐具合との相談なわけです。(^_^;
電圧
機種によって、電圧の小さい方から順に、3.6V 7.2V 10.8V 12V 14.4V 18V 21V 36V ・・・というふうにラインナップされてますが、もちろん、大きい方がパワーがあって効率良し!
締め付けトルク
最大締め付けトルクはN・m(ニュートン・メートル)で現わされ、うんと小さいのでは 5N・mあたりからあって、
100~180N・mあたりが多数派で、大きいのは 300N・mなんてのもあります。
締め付けトルクは電圧に比例するので、電圧の高い機種は自動的に締め付けトルクも大きいわけですね。
さて実際に小屋作りをする場合、どの程度が必要十分なスペックになるでしょう?
小屋作りでは、比較的長い(50~120mm)ネジ(コーススレッド)を打ち込む機会が多いので、この作業をストレスなくこなせる能力が求められます。
知人が所有するコード付きインパクトは10.8Vですが、これだと75mmのコーススレッドを下穴無しで打ち込む作業では、出来ることは出来るけど、やはり少し力不足かな?
という印象でした。
私が愛用しているマキタのTD130D (上の写真がそれ。現在は販売されてないようです。)は、
電圧14.4Vで、締め付けトルクが140N・m ですが、
これで90mmのコーススレッドを、ツーバイ材に対して下穴無しで難なく打ち込めるので、このくらいあればDIYでは十分と私的には思います。
とはいえ、現代は18Vが主流になりつつあります。
さらにストレスなく快適な作業を目指すなら、多少奮発しても18Vを所有するのが良いと思います。
バッテリー容量
個数については、バッテリーが1個だけだと、電池切れになって充電している間は作業ができず大きなストレスと時間のロスが発生しまうので、やはり小屋作りのような本格的なDIYをするなら、バッテリー2個体制は確保したいところです。
私が愛用している前述のインパクトは、3.0Ahのバッテリーが2個付属という形で使っていますが、このくらいあれば十分ですね。
1個の充電が切れるまでけっこう使えるし( 取説での数値は65mmネジなら260本)、パワーが弱くなったので充電・・という時でも、もう1個を装着して作業を続けられるので、全然問題ありません。
さらに欲を出せば、6.0Ah あれば素晴らしいけど、その分価格も跳ね上がりますぞ。(・・;)
DIYでの小屋作りに対しては、作業性とコスパのバランスを考えるならば、電圧14.4Vで締め付けトルクが140N・m、3.0Anのバッテリー2個・・・という当たりが最低基準と考えれば良いかと思います。 これで小屋は作れます。
あとは懐具合と相談して、さらに上位機種を目指して下さい。(^_^;
あと、メーカーに関してはやはりマキタやハイコーキといった国内一流メーカーのものをお勧めします。
壊れにくく、壊れても国内にたくさんある営業所に持ち込んで修理できるメリットがあり、安心して長く使えます。
ドライバービット、下穴錐、ドリルビット
ドライバービット
ネジ締めに使うドライバービットは先端形状によって+(プラス)と-(マイナス)があるけど、現代ではマイナスを使うことはほとんど無いです。
プラスビットには先端形状によってNo,1~No,3まで種類があり、普通のコーススレッドにはNo,2を使うので、小屋作りにはNo,2のビットだけでも大抵間に合います。
なお、No,1は小さいネジに多いので、家具や精密な工作をするなら必要ですが、No,3はほとんど使うことは無いといっていいくらい。
ドライバービットは消耗品なので、買うならNo,2の本数が多いセットが良いでしょう。
ネジを打ち込む場所によってはビットが届かなかったり、あるいは狭くてインパクトドライバーが入らないなんてこともあるので、ビットの長さは普通の長さの他に、うんと長いやつと、うんと短いやつを1本づつでも持っておくと便利ですよ。
ロングビットの代わりにビットホルダーを1本用意しておけば、先端に付けるビットを替えることで様々な用途に使えるので、ビットホルダーの方が実用的かもしれません。
下穴錐
インパクトドライバーは長いネジを下穴無しでバシバシ打ち込めるとはいっても、材の端っこ付近にそのまま打ち込むと材が割れることが多いし、材料そのものが堅木であれば下穴無しで打ち込むのは困難。
そのため、下穴錐も必須です。
下穴錐はもちろん単独で持っておくのも良いんですが、私のお勧めは、ドリルビットの先にワンタッチで着脱できる下穴錐アダプターです。
私はコレをいつも腰袋に入れています。
いちいち、ドライバービットを抜く ⇒ 下穴錐をセットして下穴をあける ⇒ 下穴錐を抜いて再びドライバービットをセットしビスを打つ・・・という手間をかけずとも、
ドライバービットを挿したままで完結するのでとても便利 (^^)
ドリルビット
小屋作りでもドリルの出番は多いものです。
ボルトを通す穴あけ、配線・配管用の穴あけ、屋根材料に対する下穴あけ、ジグソーのブレードを通す穴あけ、コンパネに丸セパを通す穴あけ等々・・
穴のサイズ的には 10mm、12mm、15mm あたりが汎用性が高いですね。
専用に電気ドリルを買わなくとも、根元が六角軸になったビットはインパクトドライバーでも使えるものも多いので、インパクト用のビットを揃えておくとコスパが良いでしょう。
手持ち工具で使うなら、先端に誘導ネジの付いたビットが作業効率が断然良いです。
先ねじ有り、無しの使い分け
木工用ドリルビットの先端は、先ねじの有るタイプと無いタイプがあります。
先ねじは誘導ネジとも呼ばれるように、ドリルを木材に食い込ませる役割があり、グイグイとドリルが入っていくのでスムーズに穴開けが出来ます。
小屋作りには断然こっちのタイプの出番が多いですね。 手で持つタイプの電気ドリルや、インパクトドライバーなどで使うのに適しています。
ただし、このタイプをボール盤で使用するのは絶対にやめましょう。 木材が浮き上がって暴れ出し、とても危険ですよ。
ボール盤で使うドリルビットは、先ねじの無いタイプに限ります。
また、小屋作りには木材だけでなく、金属やプラスチック系・窯業系の材料を使うことも多いので、木工用だけでなく金属用ドリルビットも持っておきたいところです。
これもインパクト用のビット(六角軸)にしておくと便利です。
丸鋸
初心者向けの木材切断用としてはジグソーが紹介されることが多いですが、小屋のようなBIGな工作をするならジグソーでは役不足であって、どうしても丸鋸が必要です。 パワーもスピードも全く違います。
装着する鋸刃のサイズによって 165mm と 190mm が一般的。
上の画像はマキタの190mmのものです。
私は在来工法で家や小屋を作ったので、4寸角材を表裏1回ずつカットで切断できる190mmが良かったのですが、
ツーバイ材(厚さ38mm)をメインにするなら 165mmで十分。 むしろその方が重量が少ないので作業性が良いと思います。
ベースは鉄製よりもアルミベースが良いです。 剛性、耐久性が高く、滑りが良いので作業が快適ですよ。
メインの工具ですから、マキタやハイコーキなどの一流メーカーのものが良いです。
なお、丸鋸は使い方を誤るととても危険な工具なので、はじめて使う前には経験者から教わるか、ネット等で十分に知識を得てからにすることをお勧めします。
今はYoutubeなどでも優れた動画がたくさんあるので、是非ご覧になってください。 例えばこの動画は少し長いですが、よく出来ていると思います。
丸鋸のガイド
丸鋸単独で切ることももちろん出来るんだけど、やっぱり正確さや安全性の点でもガイド(定規)を併用するほうがベター。 丸鋸のベースをガイドに添わせてカットします。
角度を変えられるガイドは、屋根勾配に添った角度切りを正確・大量にこなせるなどの利点があり、ガイドを1本だけ買うならこのタイプがお勧め。
角度を変えられるガイドは便利ですが、一番頻度の多い「直角」の調整がうっかりズレていると、そのまま不正確なカット面を量産することになるので、直角が固定された定規も欲しいところです。
サイズが小さいので幅広の材には向きませんが、腰袋に入れておくことも出来、ツーバイ材のカットがメインならこれは大活躍しそうです。
なお、丸鋸ガイドは仕組みが単純なので、自作するのも簡単。 1本くらい自作して持っておくと良いでしょう。
さらに、長い直線をカットするための治具も自作しておくと良いです。
直線が出ている板と、薄いベニヤ板を接着し、手持ちの丸鋸でベニヤ板もろともカットするだけで簡単に作れます。
ベニヤ板のカットラインを墨線に合わせて切ります。
※ ただし、丸鋸によってベースから鋸刃までの距離が違うので、丸鋸の種類ごとに作る必要あり。
さしがね
これが無いと始まらないと言ってもいいくらい基本中の基本の道具です。
ただ単に寸法を測ったり直角な線を引いたりするだけでなく、じつにいろいろなことが出来ますし、知っておいた方が良いことがたくさんありますよ。(^o^)┘
さしがねの使い方や、さしがねの選び方については別ページに詳しくまとめていますので、良かったらご覧下さい。
⇒ さしがねの使い方
⇒ さしがねの選び方
鋸 (手ノコ)
高い場所、狭い場所、細くて小さい材料、複雑なカット、電動を出すまでもないちょっとしたカット等々・・
手ノコでなければならない場面は多々あるものです。
どうしても1本は持っていなければならない必須の道具といえるでしょう。
鋸刃に関しては、現代は「替刃式」の全盛時代。 切れ味が悪くなったら刃を替えるだけ。
技術や費用が必要な「目立て」は、一部を除いて過去のものになりつつあります。
替刃の着脱部分であるジョイントは、メーカーによって形状が違うことがあるので、ひとつのメーカーに絞るのが経済的。
手ノコではゼットソーが最もシェアが大きいと思いますし、私も昔からこれを愛用しています。
替刃には、切る材料の種類によって一般木材用とか集成材用、サイディング、石膏ボード、波板用など多種の種類があり、鋸本体があれば刃を替えることで対応可能。
木材については「縦引き」「横引き」「両方兼用」などありますが、まずは片刃鋸で、縦横斜めどの方向でも切れる汎用性の高い木材用を1本持っておけば良いでしょう。
小屋作りなら鋸身の長さが250~265くらいは欲しいところです。 どうせ買うなら使いやすく進化した最新式のものを・・
金槌やバールなど
一口に「カナヅチ」と言っても多くの種類があり、用途により、あるいは職種により適したカナヅチがあるわけですが、DIYの小屋作りにはどんなものを持っておけば良いでしょう。
玄能、またはネイルハンマー
電動のドライバーでビスを打ち込むことが主流となった現代でも、釘打ちの場面はまだまだ有りますよ。
玄能のヘッドの重さは各種あるので、使う人の手に馴染むものが良いわけですが、小屋作りなら、目安としてはヘッドが400g前後が良いと思います。
建築金物の指定釘は長さ90mm程度の長いものもあるんですが、そういうのでも難なく打ち込めます。
玄能の叩き面は一方が平面、もう一方が緩やかな凸面になっていて、普通に釘を打つときは平面を使い、最後のひと叩きは凸面を使います。(「木殺し」と呼ばれます。)
最後のひと叩きまで平面を使うと、材料もろとも叩いてしまいがちで、材料に凹みや傷がつきやすいからです。
釘頭だけ狙って凸面で叩けば、釘頭だけを打撃することができるのです。
八角の小さめな玄能
ドアや窓・建具の自作などの家具作りっぽい作業では、隠し釘とか真鍮釘とか、小さめの釘を使うことがよくあるので、小ぶりの玄能もあると良いですね。
断面が八角形の利点は、狭い場所で玄能を横向きにして釘を打つことができるので便利です。
掛け矢
基礎工事の際に地面に杭を打ったり、置いた角材やパネルの位置を微調整するために叩いたり、特に在来工法の建て方作業のときなどは、掛け矢という大きな木槌が必要になります。
本格的な掛け矢までいかなくとも、私が持っている小ぶりの掛け矢( 「コノキリ」といいます。)でも、小屋作り程度なら十分。 片手で扱えます。
バール と カジヤ
バールとカジヤは何が違うかというと、バールには長手側の先端に、こじ開け用の平たい面があります。
カジヤは両端ともクギ抜き用です。
部分的な解体や、長い釘を抜くときなど、どうしても長めのバールが必要になるので是非1本欲しいです。 長ければ長いほどパワーが出るので、どうせ買うなら長いやつがお勧め。
普通の釘抜きにいちいち長くて重いバールを使うのも非効率なので、釘抜き専用道具であるカジヤも1本欲しいです。
水平器
水平・垂直のチェックはあらゆる工程の基本。 是非1本は持っておきましょう。
小屋のような大規模な工作には、あまり短い水平器では心許ないので、せめて40cm以上、60cm程度のものをお勧めします。
あると便利な道具たち
ウマ(馬)
2台セットにして長い材料の置き場にしたり、角材を2~3本掛け渡したり合板を乗せて簡易な作業台にしたりと、重宝する割に軽くて移動が簡単。 是非とも2台以上用意しましょう。
手作りすることも出来るし、簡単に済ますなら、ツーバイ材と組み合わせるだけでウマになる「ソーホースブラケット」も市販されています。
手作りにしろ、ソーホースブラケットを利用したウマにしろ、一番高いところにある横木が木材なので、加工対象の板をウマの上に乗せてそのまま横木もろとも丸鋸で切り込むことが出来る利点があります。
何度も切り込んでボロボロになったら、横木だけ交換すれば良いので経済的、かつ便利に使えますよ。
作業台(自作)
本格的にやるなら、このような安定した作業台をドーーン!と作ってしまうのも良いでしょう。
とても快適に作業できること間違いなし。
⇒ 作業台の自作の例
墨壺、またはチョークライン
真っ直ぐな長い直線を引くことが出来る道具に墨壺とチョークラインがあります。
在来工法で材木に墨付けする際は墨壺を使いますが、用途や場所によってはチョークラインの方が便利。
墨壺で使うのは液体の墨汁なので、木材以外で使うのは、糸にゴミや埃がつきやすいため不向きです。
チョークラインなら、使うのは乾燥したチョークの粉なので、屋外で使っても墨壺ほど糸の汚れに神経質にならなくていいのです。 また、墨つぼに比べて扱いも簡単♪
また、墨壺だと糸の先端は「カルコ」と呼ばれる針を刺して使うだけですが、チョークラインは「カルコ」のほかに「フック」にすることも出来ます。フックだと引っ掛けるだけなので楽ちん♪
線の細さ・精密さでは墨壺にかないませんが、特に外構工事や屋根工事ではチョークラインが大活躍します。
チョークの色も、青、白、ピンクなどいろいろあるので、目的に応じて使い分けると便利かも。 私は専ら蛍光ピンクを使っています。
ジグソー または 引き廻し鋸
普通の手ノコや丸鋸は直線カットしか出来ないので、曲線カットがある場合はこれらが必要になりますね。
デザイン的に曲線にしたい場所とか、ダウンライトやダクト用の穴をあける場合なんかです。 小屋作りでは、頻度としてはそれほど多くはないので、コスパを考えれば電動工具のジグソーを購入するのではなく、曲線切りの手ノコである「引き廻し鋸」でやるのも良いでしょう。
鋸刃が細いので、狭いところのカットにも活躍します。
電気ドリル、または振動ドリル
小さな(15mm以下)穴ならインパクトドライバーでも対応できますが、これより径が大きかったり長い穴をあけるとなれば、やはりコード付きの電気ドリルでないと難しいです。
特にロングビットを使って3寸5分や4寸角材にボルト穴をあけるような場合は、サイドハンドル付きのドリルが欲しいですね。
両手で保持できるので安定感が違います。
なお、コンクリートにプラグを埋め込む穴や配管穴やあけたい・・なんてこともよくあるんですが、こういう場合は普通の電気ドリルでは対応できないので振動ドリルを使うことになります。
振動ドリルは回転に加えて縦方向への打撃(振動)があるため、コンクリートへの穴あけが出来るんですが、「回転+打撃」モードと、「回転のみ」のモードを切り替えできるのが一般的。
このため、コンクリートへの穴開けもこなしたい場合は、電気ドリルではなく振動ドリルを購入するほうがコスパが良いと思います。
ツーバイフォー用の便利グッズ
DIYで小屋作りをするときに人気なのが2×4(ツーバイフォー)工法ですね。
この工法で使われる、いわゆるツーバイ材には、2×4,2×6,2×8・・・(以下、続く)といったラインナップがありますが、最も多く使われるのが2×4材なので、このサイズに特化した便利グッズがあります。
ツーバイフォー工法で小屋作りするなら、持っておいて損はないでしょう。
ツーバイ材専用の定規
2×4材の巾と厚さに合わせて作られた定規。 腰袋に入れておけるサイズなので、コンパクトで携帯に便利
直角カットの墨付けやビス留め位置決めなどが簡単にできるので、2×4材をたくさん扱う場合は重宝します。
ツーバイ材用のマイターボックス 鋸ガイド
2×4材や1×4材がスッポリと入るサイズのマイターボックス。
手持ちの鋸で、正確に直角や45度にツーバイ材をカットするときに使うものです。
基礎工事に必要な道具
水糸
主に基礎工事の際、「遣り方」に張って建物の基準となる位置・水平を正確に出し、管理するために使います。
これを使わずして正確な建物を作ることは、まず考えられないくらい重要なものですが、価格はわずか100円程度。(^^)
小屋を作るなら、水糸の使い方はどうしても覚えておきたいノウハウのひとつです。
⇒ 水糸の張り方
一輪車(ねこ車)
ご存じ「ねこ車」
農家には必ずあるコレは、小屋作りでも万能に使える必需品。
一輪車の容量は「才」で現わされ、1才は1尺立法、つまり28リットルくらい。
建設現場では3才が多いようだけど、満タンにするとけっこう重いので、2才のほうが使いやすいと思いますよ。
ちなみに私の一輪車(上の画像のやつ)は2才です。
スコップ と ツルハシ
基礎を作る際は、地面を掘ることが必ず必要になるので、そのための必須道具です。
スコップだけで掘れる土は希で大抵は石混じりで堅かったりするので、ツルハシも必要でしょう。
仮にバックホー(ユンボ)で掘ったとしても、掘削面の整形や細かい作業にはどうしても使うことになります。
スコップは先端が尖った「剣先スコップ」と、先端が平らな「角スコップ」があるけど、地面を掘るには剣先スコップ。
舗装路面やコンパネの上の砕石や砂・生コンなどを扱うには「角スコップ」が良いです。
左官道具
生コンやモルタルを練ったり、土間コンを均したり・・そういう作業もあるので、最低限の左官道具も持っておくと良いです。
鏝(コテ)
生コンやモルタルを、まずは大雑把に均すときは木鏝を使い、仕上げ均しには金鏝を使います。
トロ舟と左官鍬
コンクリートやモルタルを自分で作るときは、砕石・砂・セメント・水を混ぜ混ぜする場所が必要で、トロ舟と左官鍬でやるのが理想的。
多少効率悪くなるけど、少量ならコンパネの上で角スコップを使って混ぜ混ぜすることも可能です。
ディスクグラインダー
装着するディスクを取り替えることで、ほぼ何でも出来る?
鉄筋、ガルバリウム波板、ポリカ波板、塩ビパイプ、屋根材やサイディング等々、切れないものが無いんじゃない? ってくらい、汎用的に使える便利な工具です。
もちろん上記の材料にはそれぞれ最も適した刃物や道具があるんだけど、予算的にそんなの全部揃えるわけにもいかないので、取り敢えずディスクグラインダーさえ持っていれば、作業はこなせるわけです。
カットだけじゃなく研磨もできるので、サビ落とし、こびりついたセメント落とし、古材の汚れ落とし、果ては刃物の研磨まで出来ちゃう。
それほど高価なものじゃないので、1台は所有しておきたい工具です。
状況によっては頼もしい 「コンクリートミキサー」
これはDIYとしては「贅沢品」になるかもですが・・(^^ゞ
以下の条件にあてはまる場合は、買って良かった! と思えるはずですよ。
- コンクリートやモルタルをたくさん使うDIYを予定している。
- 生コン車を手配するには自信がない。( 人手が足りない。経験がないなど)
- そもそも生コン車が入ってこれる環境ではない。(道が狭いなど)
- 自分でコンクリートを練るには体力的にキツイ
- マイペースで作業したい
コンクリートミキサーの使い方・留意点などは、こちらにまとめてあります。
⇒ コンクリートミキサーの使い方
屋根・外壁工事に必要な道具
ガンタッカー
屋根の下葺材であるアスファルトルーフィングや、外壁の下葺材である透湿防水シートの固定などに使います。
巨大なホッチキスと思えば良いです。(^_^;
使用頻度はそれほど多くないけど、無いと困ります。
脚立
屋根に登ったり、天井の作業をしたりと、必ず1台は無いと困る道具ですね。
屋根に登るには梯子も必要なので、梯子と兼用になる脚立が良いでしょう。
地下足袋
屋根の上は傾斜しているため、スニーカーなんかで歩くと、ズルッ!と脱げてしまうことがあります。
そうなるとパニックになるので、屋根の上では絶対に脱げなくて、尚且つ滑りにくい履き物が欲しいところですが、地下足袋ならその条件にピッタリ!
軽いし、足裏の感触もよく判り、安全のためにも屋根に登るなら地下足袋をお勧めします。
”レンタル” がふさわしいもの
使用頻度は少ないけれど、非常に高価なので購入は現実的じゃない。
でも、コレを使えば作業が圧倒的に楽になり、断然効率が良くなる・・・というものについては、レンタルしましょう。
転圧機械
基礎コンクリートの下地である地業(じぎょう)は、割栗石や砕石を転圧して(=締め固めて)造りますが、「タコ」とか「タンパー」と呼ばれる道具を使って人力で転圧するのは大変労力がいります。
転圧する機械には、割栗石の場合はタンピングランマー(通称:ランマー)、砕石の場合はプレートコンパクター(通称:プレート)がありますが、こういうのは建設機械レンタル店で借りることができますし、ホームセンターによってはレンタル工具として置いているところもあるようです。
私の経験では1日1500円+税でした。( 現在はもう少し値上がりしてるかも)
軽トラなど持っていれば、自分で運んで使うと良いです。 圧倒的にパワフルで、速く楽に作業が終わりますよ。
ミニバックホー
比較的規模の大きな小屋を造る場合は、基礎のサイズも大きくなるので、そういう基礎工事の土工を人力でやるのは非常に辛いものです。(>_<)
ミニバックホーを建設機械レンタル店から借りて使いましょう。 1日8000円~で借りられるはず。 それだけの価値はあります。
ただし、バックホーを使うには安全のためにも事前に講習を受けておく必要があります。
この辺のことは、こちらのページをご覧下さい
⇒ バックホーの操作方法やレンタルのことなど
その他モロモロ
以上、小屋作りに必要な道具・工具を列挙してきましたが、もちろんこれら以外にも、 外壁や破風・ドア・窓枠などを塗装するときは、塗装道具一式が必要になるし、さらに小屋といえどもコンセントや電気照明が欲しいなら電気工事道具、給排水設備を設けるなら配管道具が当然必要になるわけです。
全部書き出したら切りが無いので、取り敢えず建物本体を完成させるまでに本当に大事なものに絞って書いてみました。
実際に作業するとなると、ベルト付近から道具をさっと取り出せるよう、腰袋・釘袋が必要ですが、これはたくさんの種類が販売されているので、好みで選んでください。
あと、頑丈なカッターナイフは何かと使うので、常に腰袋に入れておくと良いです。
道具類は、最初から全部買い揃えるのは大変だと思います。
実際、一気に全部揃えるのではなく、工程ごとにその都度買い足していくほうが現実的だし、道具が増える楽しみを何度も味わえて良いのではないでしょうか。(^_^;
自分で住処を作れるようになろう!
DIYで本格的な木造建物を作る方法を、動画で詳しく解説したDVDです。 私の作品です。
ご自分で家を建てるために、きっとお役にたつと思います。