ブロックで基礎を作る

重量ブロックで小屋の基礎の制作中
スギの間伐材を使って3坪の木製物置小屋を手作りしました。
基礎工事も、なるべく簡単・手間要らずで、小屋としては十分な強度もあるような方法にしました。
ベースの部分はしっかり一体性を保ち、荷重を分散させるためにどうしても必要です。高さがないので型枠を組むのも簡単なので、鉄筋を2列入れて生コンを打ってベースを作りました。
生コン車が来るまでの準備
立ち上がり部分は型枠を作るのが手間なので、重量ブロックを並べて作ります。
天端高さを合わせるためには、生コンがまだ固まらないうちにブロックを生コンにめり込ませて天端高さを調整します。
この方法で、ベースと立ち上がりを一日で施行できました。
ただし、国が定めた基礎の構造基準を適用する規模になると、ブロックは一体のコンクリート造とは認められず、この方法では通らないはずです。 つまり3坪が限界ということ。

生コン車がくる前に、砂と型枠の板に水を撒いて湿らせておきます。
コンクリートが水分を抜かれて乾燥するのをふせぐため。
※ この前の工程については
⇒ こちら

2mの角材を四角に並べた上にブルーシートを敷いてプールをつくりました。
ベースコンクリートの上に並べるブロックや沓石を水につけて吸水させておきます。
これもやはり、生コンが水分が吸い取られるのを防ぐのと、なじみを良くしてくっつきやすくするため。
ブロックの下の方(生コンに接する部分)だけ吸水されていればいいでしょう。

アンカーボルトのネジ山部分に生コンが附着するとまずいので、今のうちにビニールテープを巻いて保護しておこう。
生コン打設とブロックの据え付け

午前10時、生コン車到着。
たった0.5リューベの生コンを運ぶのに10トン車がやってきました。
なんか、随分おおげさな感じ (^^ゞ
これから一輪車で運搬です。
生コンの配合(呼び)は 21-15-25 としました。

棒でせっせと突きます。
人手が多いので、バイブレーターなんか無くたってこれで十分。

型枠の天端いっぱいまで入れたところでひと休み。
生コンの量は丁度でした。
少し固まりかけたところでブロックを置いていくんですが、11月の寒い日なのでなかなか固まらないんですよ。
なんか皆、暇そう・・

約30分後、生コンが少し固まったところで、四隅からブロックを置いていきます。
あらかじめ水糸をブロック設置ラインの外側5ミリのところに張っておき、ブロックの高さを水糸に合わせて、生コンに少し(15ミリほど)めり込ませます。

ここでアンカーボルトをベースの底まで奥深く挿し込んでしまいます。
水平器を使って、ブロック1個1個の水平を確認しながら生コンになじませて、ひとまず終了。
この後、ブロックの空洞部分にモルタルを詰めます。
モルタルを詰める目的は、アンカーボルトの周囲を固めることと、雨水が空洞に入らないようにするためです。

モルタル入れ

コンパネの上でモルタル作り。
砂をバケツ3杯、セメントをバケツ1杯の割合で混ぜました。
水は一気には入れず、徐々に入れながら固さ加減をみていきます。

人手が多いとこういう作業も楽ですなぁ・・

これは、トタン板と木片で自作した「モルタルを穴にイレール」という冶具 (^^ゞ

今日の作業は終了!
ブルーシートで養生するのに、シートが裂けないように、アンカ-ボルトの先端にペットボトルを被せました。
型枠脱型

1週間後、型枠をはずしてみました。
C型の丸セパはこのように突起がでますが、ここは埋め戻す場所なので全然問題なしです。
コンクリートに、型枠の板の木目がクッキリと写っていました。

土を埋め戻して、基礎の完成!
(ブロックの隙間があいている場所は通気孔です。)
ブロック基礎工事の使用材料
※ 施工は平成17年です1、生コンクリート
1リューベ当たり13500円ほど。 (今回使用量は0.5リューベ)
量が少ないときや、10トン車ではなく4トン車でなければ運べないときなどは割り増し1000円くらい取られる。
型枠内の計算上の容積より、実際は7~8%は余計に必要。
比重が2.3と非常に重いので、一輪車で運ぶのは非力な人では厳しい。
注文するとき、「呼び強度・スランプ・租骨材の最大径」を指定する。これについてはこちらを参照してください。
⇒ 生コンの「配合」って何?
2、重量ブロック
巾120、高さ190、長さ390のものを使いました。巾はいろんなサイズのものがあります。
コーナーには、一端が止めになっているコーナーブロックを使用。
1個160円ほど。
3、沓石
入り口の両側に立てる丸太柱の基礎用。
ホームセンターにある、高さ1尺の羽子板付きのものを使用。
このままでは安定感がイマイチなので、これもベースコンクリートの中にめり込ませて一体化させました。
1個800円ほど。
4、アンカ-ボルト
1本80円ほど
5、モルタル
砂とセメントを1:3の割合で混ぜて作りますが、もっと強度が欲しい場合は1:2などにします。
セメントは袋入りのもので、25kg入り500円ほど。

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氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。