スイッチやコンセントの配線方法など
セルフビルドで自分で電気配線をすると、いろんなパターンの配線があって楽しいです。
もちろん電気工事士の免状が必要ですが、知識としても知っておくと便利ですよ(^^)v
このページは、いろんなパターンのスイッチの配線方法や、コンセントの追加方法などについて書いてみます。
ただし電気工事士免状を持たない人は工事できませんので、くれぐれも予備知識としてだけ活用してください。
氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。
元岩手県の技術系職員(森林土木・木材関係)
第二種電気工事士、DIYアドバイザー、林業改良指導員及びバックホー等の重機運転資格が有ります。
照明器具1個、スイッチ1個の配線
まずは、1個の照明器具をつけるためのスイッチが1個あるという単純な配線について、「配線図」を描いてみると、こんなふうになります。
配線図って線が1本で描かれているので、この図だけでは、ケーブルの中の複数の電線がどのように繋がれてるか・・・ということは分かりません。
そこで、さらに分解して、電線どうしがどう繋がるかについて描いてみると・・・
こういうのを複線図といいます。
電気って、乱暴な言い方をすると、電源を出てから黒い線を通って照明器具などの負荷に向かい、そこで仕事をしてから白い線を通って帰ってくる・・・と考えておけば分かりやすいです。
※ 実際は違うけど、電線の接続を考えるとき便宜的にこのようにイメージすると分かりやすいという意味です。
照明器具2個、スイッチ2個の配線
A、Bそれぞれの照明器具に、それぞれのスイッチがついている場合です。
スイッチ2個とはいっても、離れた場所に別々に設けるのではなく1箇所のプレートの中に納めたいもの。
そこで、こういう配線図になり・・・
1個のジョイントボックスから、照明A、照明B、スイッチへ至るケーブルが伸びます。
こんな感じのスイッチにしたいですね。
※ 一つのプレートに2つのスイッチが収まる。
スイッチへ至るラインには3芯のケーブルを用いることで、1箇所から2つの照明器具を点滅できるんです(^^)v
差込コネクタは、2線用が3個、3線用が1個です。
これはスイッチプレート裏側の画像。
画像上が照明Aのスイッチ、画像下が照明Bのスイッチです。
Aのスイッチの右側に白、Bのスイッチの右側には赤の線を・・・
そしてAの左側に黒線を繋ぎ、そこからBのスイッチの左側まで電線(=わたり線)で接続してやるというわけです。
照明器具1個、スイッチ2個の配線
1つの照明器具を、それぞれ離れた場所に設けた2箇所のスイッチから点滅できるようにしたもの。
いわゆる3路スイッチです。
配線図はこうなり・・・
それぞれのスイッチに至るラインは3芯ケーブルを使います。
ジョイントボックスの中では、画像に見るように、2線用差込コネクタ5個が必要です。
もっと詳しくはこちらをどうぞ
⇒ 3路スイッチの配線図について
3路スイッチの裏側。
黒線を「0」と表示された穴に差込み、残りの「1」、「3」に白線と赤線を差し込みます。
照明器具1個、スイッチ3個以上の配線
2箇所までは3路スイッチでカバー出来るけど、3箇所以上になったら4路スイッチを使えばいいです。
これさえあれば、理論的には1つの照明器具を何箇所からでも点滅させることができるのです。
とはいえ、配線延長がすご~く長くなっちゃうけど(^^ゞ
4路スイッチに至るラインには電線が4本必要なので、3芯ケーブルでは間に合わず、2芯ケーブルを2本使います。
ジョイントボックスの中は、2線用コネクタが7個ひしめく大混雑!(笑)
4路スイッチの裏側。
2本のケーブルから2本ずつの電線を、それぞれ記号「1」、「3」及び「2」、「4」に、計4本差し込みます。
ただし上の配線図のようにジョイントボックス1個だけだとケーブルの延長が長くなるので、ジョイント部を多くするほうが一般的かもしれませんね。うちでもそうしています。
その場合、配線図はこうなります。
スイッチ付きコンセントの配線
差込みプラグの付いた電気機器だけど、on / off の操作は壁埋め込みのスイッチでやりたい場合。
例えば我が家の水道管ヒーターなどは、コンセントにプラグを差しっぱなしにして、必要なときにはスイッチを使います。
配線方法は照明器具のときと全く同じです。
こんなふうに、コンセントといえども、途中にスイッチをつけておくと便利ですよ~ (^^)v
複数のコンセントの配線
電子レンジなどのように1200ワットを超える機器を使う専用回路でない場合、普通はひとつの回路にコンセントを複数配置しますが・・・
コンセントの場合は単純に枝分かれさせれば良いので、黒線どうし、白線どうしを接続します。
コンセントの増設
コンセントを追加したくなった場合、わざわざ天井裏のジョイントボックスから配線を分岐させなくても、すでにあるコンセントから電線を延ばしていく方法がありますよ。
ただし、その回路全体の許容電流を考慮した上での話になりますが。
コンセントの裏側にある穴です。 余っているほうの穴は「送り」なので、ここに黒と白の電線を差し込めば、別のコンセントにも繋げます(^^)v
ちなみに、コンセントは正面(室内側)から見て左が接地側(=差込穴がやや長い方)なので、裏から見ると右側が接地側。
よって、白線を右側の穴に差し込みます。
間違わないように、接地側には「W」、または「N」という文字が刻まれています。
コンセントの増設方法はこちらのページでもっと詳しく解説しています。
⇒ コンセントの増設方法
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